Laurent Garnier - 「Crispy Bacon」

「テクノの名曲」ってテーマでアンビエントを挙げるヤツって信用できないですよね。こういうヤツはたぶんパッヘルベルのカノンもアンビエントとか言っちゃいます。
アンビエントってそういうヤツが考えているよりずっと繊細なアートワークだと思うんですけどね。

テクノっつったら踊れないと。ということでガチガチに踊れてしまうクラシック。フランスの巨頭ロラン・ガルニエの1997年の名曲。16分音符(でいいよね?)で打たれる強迫的なベースは圧倒的なドライヴ感をもたらします。BPMより速く聞こえます。この低音の連打はクラブで映えるんですよ。サイケデリック・トランスでもよく使われますよね。

2010年。DJハーヴィのツアーでもプレイされましたが、フロア映えが素晴らしかったですね。クラウドを踊ることに専念させてしまう音色です。この、90年代テクノになんだか共通している「踊らせる機能性への強迫観念」ていえばいいんですかね? 石野卓球の「In Yer Memory」なんかにもすんごい感じるんですけど「忘我の境地で踊らせる」くらいの凄みを感じるんですよね。クスリの効能が上がったからでしょうかね。

機能性という面を強調すれば2024年のほうがさらに強力なトラックができているはずです。ほら、いわゆるハーブが化学式変えてどんどんやばくなってくみたいに。けどこれを超えるグルーヴは現れない。ゆえに現在でも輝きを失わないままでいます。

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