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ためにならないSSのはなし

今年も年末が来ました。ゆえにアドカレも来ました。最初は見送るつもりだったんですが(この冬は宣伝するものも特に無いので…)あまりに参加者が少なかったので何も考えてないのについ入れてしまいました。
そこでこの記事を「クソつまんねえなぁ…」とか思いながら眺めてるオタク、そもそもお前が参加していればこんなもの読まずに済んだ。
お前も参加するんだ。
今すぐに。

そうは言ってもオタクはだいたい

「そんなこと言われても絵も描いたこと無いし文章も下手だし…」

とか言って腰が引けるのを知っています。自分がそうなので。
でも待って欲しい。
絵については俺から言えることは何も無いんですが(基本描かないので)、文章についてはお前が自分で考えてるより書けるということを知っています。
何故ならこれを見ているオタクはほぼ確実にTwitterをやっているからです。140字も書ければ充分SSです。

参考(には多分ならない)資料です。診断メーカーでお題生成してるので当て嵌めればいいだけなのは楽でしたが"合わない”シチュエーションも必然的に出てくるのでそういう時は大変だったなぁ…

俺の話はいい。とりあえずこれで140字書ければSSと呼んでまあ問題ないことは判ってくれたんじゃないかと思う。
それでもオタクは
「お題生成なんて書かされてる感がある」
とか
「実際に生きてる彼女たちの勝手な姿を書くのは云々」
とか
「絵だけじゃなくて文章にもセンスが要る、自分には無理」
とか、
色々言って結局書かないのを知っています。ここまで全部妄想で喋っているので実際にそんなこと言う奴がいるのかは知りません。
だいたい勘違いしてませんか?
現実書いてるわけないだろ。
妄想の垂れ流しだぞ。
「こんな話をしたりしてないかな~~」とか「こんなやり取りしててほしい!」っていうクソみたいな妄想を文章化してるだけだぞ。現実に即してるわけないしセンスなんてあるわけないだろ。だからお前も大丈夫です。始めます。

本編です

SSを書こうと思った時にまず、

「ふぇぇ何をどう書いたらいいのかわからないよぅ>_<」

となって一文字も書けなくなることがあるかもしれません。が、そもそも全くの虚無からいきなり文章が生成されるのは正直天才だけだと思います。僕のような凡人やお前のような素人はしっかりと手順を踏むのが大切。じっくりいきましょう。手順と言うのはざっくり並べると、

1:シチュエーション
2:やり取り
3:地の文・装飾

です。一つずつやりますね。

1:シチュエーション

Twitterやってるオタクの皆さんは、前後の文脈が無い概念だけのツイートをしたことがあると思います(断定)。「ココロマグロ漁船で遠洋漁業に出るぴょんこ」とか「3000円貸すアーヤ」とかそんなんです。もっとまともなのがある気がしますが今思い浮かんだのがこれでした。botにはろくな奴がいない(主語デカ)
正直例がかなり悪い気がしますが、要は「あの子とあの子はこんなことしてそう」とか「あの子のこんな姿見てみたい」的なものです。この時点では具体性は全く要らないです。
せっかくなので自分で書きながらやってみます。僕はカレンと百鶴のやり取りが好きなので「冬めいてきてコタツから出なくなった百鶴を叱るカレン」を書こうと思います。カレンと百鶴のやり取りが好きなので。

「冬めいてきてコタツから出なくなった百鶴を叱るカレン」

はいOK、次行きます。

2:やり取り

オタクが一番好きな部分です。僕も好きです。

ここもオタクは
「あの子がどんな話するのかわからないよぅふえぇ>_<」
とか言って何も書けなくなるかもしれません。しかし難しく考える必要はありません。「あの子ならこういう時にこう言うんじゃないかな」「こう言われたらこんな返事をするんじゃないかな」という想像を積み重ねるだけです。

……もしかしたら、真面目なあなたは、
「それって、ただの自分に都合のいい妄想では?現実のあの子とはかけ離れてしまうんじゃないのか?」
なんて、思ったかもしれません。

その通りですが?

何度も言ってますが、何処まで言っても単なる妄想です。願望です。「そのもの」になんて永遠に辿り着きません。勧めといてなんですが、それが嫌なら書かないほうがいいです。さっさとページ閉じろ。
だけど願いを込めることは出来ます。自分が見ていたあの子を感じることは出来ます。何を考えていたか、何が好きだったか、どんな話し方をしていたか、何度も思い出し続ける作業です。そういうものだと思ってます。

続けます。

カレンと百鶴なので、まぁ真面目な話にはならないと思います(偏見)。たぶん最初に発言するのはカレンですかね。適当に書いてみます。

「もう、百鶴さん!最近寒くなってきたからって今日もコタツに入りっぱなしで!そんなんじゃこたつむりになっちゃいますよ?」
「何ですか、うるさいですね。そもそも今日に始まったことじゃないでしょう。わたしがコタツでぬくぬく蜜柑を食べてると何か不都合でもあるんですか。ないでしょう」
「あります!」
「む。いいでしょう、聞きましょう」
「だって、おでぶになっちゃったらどうするんですか!」
「......は?」
「わたしも百鶴さんも”わたし”なんですよ?百鶴さんがコタツで身じろぎひとつせずに蜜柑を食べ続けてることが”わたし”全体に影響するかもしれないじゃないですか」
「だったらカレン、貴方がまずどうにかしたほうがいいですよ」
「え?どうしてですか?」
「貴方、この一週間でいくつスイーツ食べたか覚えてますか?」
「え、えっと……それは」
「毎日わたしが用意したものをひとつ、訓練終わりにひとつ、休日の散歩中に寄ったお店でひとつ、それから……」
「ちょ、ちょっと待ってください!どうしてわたし一人で行ったお店まで知ってるんですか!?」
「ああ、やっぱり食べてたんですね。日課は知ってるので当て推量でしたが」
「あっ、騙しましたね?ひどいです!」
「どのみち食べてたんでしょう」
「もうっ、百鶴さんなんて知りませんから!ご馳走様でした!」
「……ふぅ。やっと静かになりました」

「……」
「明日のぶんは、ちょっと良いスイーツを用意しておきましょうか」

おしまい。

いわゆるデイトラ形式(ほぼ会話だけで話が進むやつ)なら、これで完成でもいいと思います。今回はもうちょっとやります。

3:地の文・装飾

これが一番難しい、というか技術が要るやつじゃないかと思います。正直僕はよくわかりません。何となく勘で放り込んでいきます。視点とかなんかありますが僕は一人称視点が好き、というか三人称が苦手なのでだいたい一人称で書きます。今回もそうします。

「もう、百鶴さん!最近寒くなってきたからって今日もコタツに入りっぱなしで!そんなんじゃこたつむりになっちゃいますよ?」
今日も当たり前のようにわたしの部屋へやって来たカレンが、不意にお説教を始めた。──冷蔵庫から今日のスイーツ(ド定番の苺ショートだ)を取り出しながら。
「何ですか、うるさいですね。そもそも今日に始まったことじゃないでしょう。わたしがコタツでぬくぬく蜜柑を食べてると何か不都合でもあるんですか。ないでしょう」
「あります!」
意外にも言い返してくるカレン。そう言えば別に困りませんでした!とか言うかと思いましたが……
「む。いいでしょう、聞きましょう」
「だって、おでぶになっちゃったらどうするんですか!」
「......は?」
「わたしも百鶴さんも”わたし”なんですよ?百鶴さんがコタツで身じろぎひとつせずに蜜柑を食べ続けてることが”わたし”全体に影響するかもしれないじゃないですか」
何言ってるんですかねこの子は。
「だったらカレン、貴方がまずどうにかしたほうがいいですよ」
「え?どうしてですか?」
どうして、って、自分がどれだけ食べてると思ってるんですかねこのスットコドッコイ。
「貴方、この一週間でいくつスイーツ食べたか覚えてますか?」
「え、えっと……それは」
「毎日わたしが用意したものをひとつ、訓練終わりにひとつ、休日の散歩中に寄ったお店でひとつ、それから……」
「ちょ、ちょっと待ってください!どうしてわたし一人で行ったお店まで知ってるんですか!?」
「ああ、やっぱり食べてたんですね。日課は知ってるので当て推量でしたが」
もちろんカレンの一挙手一投足まで知ってるわけがありません。こっそり尾行調査したりはしません。当然です。
「あっ、騙しましたね?ひどいです!」
「どのみち食べてたんでしょう」
「もうっ、百鶴さんなんて知りませんから!ご馳走様でした!」
ぷんすかしながら部屋を出ていくカレン。──と言うか、もう苺ショート食べ切ったんですか……
「……ふぅ。やっと静かになりました」

「……」
コタツでぬくぬく。三ケ日みかんを一粒ずつ口に放り込む。至福。
……でも、まぁ。ちょっと静かすぎるかもしれませんね。
だから、
「明日のぶんは、ちょっと良いスイーツを用意しておきましょうか」

完。

なんかいつか似たようなのを書いた気もしますがこんな感じです。ね、簡単でしょう?
こんな長くなくてもいいし、会話だけでも大丈夫。さぁレッツトライ!
アドカレの空きスケジュールに登録して君だけのお気持ちポエムを作ろう!

さいごに

書けって言っておいて非常に申し訳ないんですが、文章って結構大変です。
そう簡単に書けない、書いたら書いたで自分が書いたものへの違和感で苦しむ、公開してみてもなかなか誰かが読んでくれるものじゃない……そんなもんです。
ただ、自分の心を整理する手段のひとつとしてはそれなりに有効じゃないかと思います。
もしこれを最後まで読んでくれて、「ちょっと何か書いてみようかな?」と思ってくれたら嬉しいです。実際に書いてくれたらもっと嬉しいです。もちろん強制はしませんが。

それではこのへんで。お目汚し失礼いたしました。

これからも、貴方に素敵なココロの旅を。

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