#2020年読んでよかったnote として、5本のnoteを紹介します(コメント付き)
「#2020年読んでよかったnote」と題して、今年読んだnoteを振り返っていこうとおもいます。
自分にとっての「読んでよかった」の基準
振り返る前にひとつ前置きを。きっかけは長谷川さん(@haseshout)のツイートを見てのこと。
※詳しい企画内容等についてはこちらにまとまっています↓
読んでよかったnoteはいつもどうしているのかというと、こちらのマガジンに保存しています。タイトルは【「また、読み返したい。」note保存記事】。
僕にとっての「読んでよかった」の基準は
・また、読み返したいと思える
・自分の心でも身体でも技術でも、何か力になったと感じる
・「読んでよかった」と人に紹介したくなる
の3つ。ジャンルは特に絞らず、上記の基準でみたときに、心から「読んでよかった」と素直に思えた、思い出されたnoteを5つ紹介します。
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「何か1本、今年1番印象的だったnoteを選べ」と言われたら選ぶのがこのnote。「屋上」や「冷凍都市でも死なない」などの取り組みをされているメーン会場さんへのオンラインインタビューをベースにまとめられた記事。
ゆうに1万文字を越えているであろうボリュームにもかかわらず、どこをどう読んでもおもしろいんです。無理に話を分かりやすいものにするのでもなく、かといって冗長になりすぎない絶妙なバランスが取られている。インタビュー中の動画もあるのですが、テキストからでもまるでそこに本人がいるかのように、メーン会場さんの温度感がひしひしと伝わってくる記事でした。
■■■②■■■
「哲学をテーマにした記事でここまで読まれているとは何事……?」と思って読んだnote。昔から東洋哲学が好きだった、というのも読んでみた理由の一つでもありますが、そんな東洋哲学好きの一人としても「読んでよかった」noteでした。
(この見せ方が特に面白すぎる)
哲学の面白さの伝え方の難しさったらないのですが、その哲学あるある難題を、ポイントをおさえながらここまでちゃんと伝わる形で、かつ分かりやすくまとまっているのは、ちょっとした感動ものです。
■■■③■■■
ライターさん向けのnoteです。インタビュー記事を書くにあたって難しいと感じやすい「汲み取り」と「言い換え」について。インタビュー中の話し言葉と記事にしたときの文章は、全くの別物。実際に直接話を聞いている分には違和感なく聴けるものの、文章で読んだときに違和感が生まれることがあるように、「話し言葉は、読むのに最適化されていない」、と説明されています。
僕自身もインタビュー記事を書く機会はこれまでにあったものの、実際に自分以外の人のインタビュー中の音源→記事のBefore afterを見れる機会(ましてや解説つき)はそうそうありません。
なのでnoteを読んだときに「え、ここまで思いっきり言い換えてるの?」という驚きと、「ここまで汲み取った言い換え方法があるのか……」という驚きのダブルパンチを受けました。いててててて。
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嘉島唯さんが以前、坂本龍一にインタビューした経験を元に書かれたnote。編集後記的に坂本さんのエピソードがつづられている。
「多分、進化するため不自由さが必要」と嘉島唯さんが自身のツイートで述べられていたように、かの坂本さんでさえ、映画音楽を作成する中で、監督から“ボツ”をくらう瞬間があるんだとか。それを、本人は“いい刺激だ”という。
「不自由さが……いい刺激になったりしますね。自分がやったことのない可能性が出てくるかもしれないでしょ?」
こんな流れの中で自分の話をするのはなんだか恐縮なのだけど、自分は以前、仕事をする上での“不自由さ”を、まったくもって“よし”とは思えていなかった。特に入社した当時は「もっと自由にできたらいいのにな」と思ってばかりだったが、1つひとつオーダーに答えていく中で、気づくことはずいぶんと多いのだと気づかされた瞬間があった。
“自由にやる“とは、言い換えれば、自分の想像力の範疇でしかコトが運ばないことでもある。自分の実力がまるでないときなんて、ごく限られた範囲でしか動けない。「思いもよらない制限」によって、これまでになかった解決策が生まれ、自分の血肉になることだってあるのだ。……と、noteを読みながらそんな過去の話が思い出された。
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2020年になってすぐに希さんが書かれたnote。2020年は、思いがけず「面白がる」ことが試される年になった。このnoteを思い出す機会も多かった。
自分の好きな本、アランの『幸福論』の中で、「幸福のなかには人の思っている以上に強靭な意志がある」と書かれているように、「楽しむこと」は、ずいぶんと本人の意志が試される。
コロナ禍になり、行きたいところには行けず、会いたい人にもからきし会えず、(希さんの言葉を借りれば)「なにこれ、クソつまんねえよ」と言いたくなることばかりではあった。だけどそのたびに、「面白がるから逃げない」という彼の言葉が脳裏をかすめた。「楽しむ」ために頭を働かせること。そして「面白がる」ことを後押ししてくれたこと。そしてそのたびに、このnoteを「読んでよかった」と思ったことは、言うまでもない。
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以上、僕なりの #2020年読んでよかったnote の紹介でした。読んでよかったnoteとして保存したりメモしていた何百本以上ものnoteの中から30前後リストアップして、5つに絞り込んでいくまでがこのnoteの一番たいへんなパートでした(笑)。ですがこうして振り返る中で思い出されること、今だから違った視点で考えられることが多くあって、めちゃくちゃおもしろかったです。きっかけを作ってくれた長谷川さん、後押ししてくれたひらやまさん、どうもありがとうございました!