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【今日のひとこと】「けれど、胸の奥に感じる確信は、とても冷静なものだ。ときめきではない。自分で演奏している時に感じる、自分を見下ろしている時のような確信」

「とにかく的確だな」と感じて心に残っているひとこと。『蜜蜂と遠雷』という恩田陸さんの書かれた、ピアノコンクールに出場する登場人物にフォーカスを当てた小説にある一節。

僕自身も小さいときは10年弱ピアノを弾いていたり、大学時代はバンドをしていたりと演奏する側にたったことのある経験が何度かある。演奏しているときの”夢中”は「没頭している、よりかは幾分自分が自分から離れられているような、どこか安心するような気持ちに近い」と感じている。

それは恩田陸さんがいうように、「確信」にも近い(なんなら2回くらい”確信”っていってる)。小説の中で描かれている、各ピアニストのピアノを弾きながら浮かべている情景はとても繊細に描かれていて、その”確かさ”には驚かされる。

そういえば最近また、どこかで演奏してみたいような気分になることがある。誰かにみられながら演奏することは随分と怖いことで、テンションがあがるだの、心踊ってしまうだのなんてことは意外となかったりする。だけれども作品は誰かにみられることでより磨かれていくものであるし、そのスリリングな感じはたまらないといえばたまらないし、それがリアルタイムで共有できる喜びがライブにはある。なにも演奏する側にも、観客側にも限った話ではない。

そんなわけで今週は3回にわたってライブにいきます。今日みてきたネバヤンのライブもとてもよかった。あと、NHKホールはけっこう聴こえがよかったりするのでおすすめです。



※『蜜蜂と遠雷』


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