お客様を待たせる感覚の違い

会社での電話の取次ぎや顧客への連絡の場面で、自分の考え方と他の人とは結構違うんだなと思ったことを書きました。

電話の取次ぎの場面

勤務先の人は、お客さまを待たせることを気にかけていないように見える。

例えば電話。取り次がれるまでの口上が長い。

私が電話を取り次ぐときは、内線を繋いで「〇〇会社の△様からお電話です。」と伝えて終わる。それが他の人だと、「おつかれさまです。(ここで私が「お疲れ様です」と返すのを待たれる。)えっとお電話なんですけど会社名がえっとよく聞き取れなくて〇なんとかって聞こえたんですけどなんだったかなそれで・・・」みたいなのが始まる。最後まで聞いていられないのでこちらで引き取る。

相手の会社名や名前が聞き取れている場合は、「おつかれさまです。(ここで私が「お疲れ様です」と返すのを待たれる。)〇会社の△様からお電話です。よろしくお願いします。」となる。まとまりのある内容で良いが、これをゆっくりゆっくりゆっくりと伝えてくれる。
社内コミュニケーションとしてみると丁寧なやり取りである。しかし、電話取次の場面で「おつかれさまです」のやり取りをまったりとする必要はあるのだろうか。私は早く相手の電話に出たい。

これまでの勤務先では、電話口でお客さまをできるだけお待たせしないという方針だった。そのせいか、私は取り次ぎに時間をかけたくないという気持ちが強い。例えて言うと、電話を保留にしたとたんに砂時計をさかさまにされたような感覚に陥る。待たせている間に砂がざあざあと滑り落ちていく。砂がたくさん残っているうちに、1秒でも早く電話を取り次がなくては。

しかし、私以外の人はそういう感覚ではないらしい。電話口にお客さまをお待たせしていても、保留が長すぎて電話から警告音が鳴り始めても動じる様子はない。私とは、お客さまをお待たせすることの感覚が違う。

予定変更の場面

電話の他にはこんなことがあった。

上司が体調不良で客先へ行けるかどうかが分からなくなった。打合せの時間指定はなく、その日の営業時間中ならいつでも訪問してかまわないという約束だった。上司から客先へはなにも連絡していない様子で、上司は携帯がつながりにくい場所にいたため連絡が困難だった。

ここで私は、その日の訪問は無理だろうと予想して、打合せを別日に変更したい旨を客先へ打診する方向で考えた。
上司の同意なく約束を変更するのは越権だ。しかしこの場面では、上司と連絡が取れそうになく理由も体調不良だったので、その日は訪問できないと決め打ちしてもよいと判断した。客先にとっても早めに変更の連絡をしたほうが予定が見えて良いだろうと考えた。

しかし、他の人は違っていた。上司から連絡が来るのを夕方まで待ってから顧客へ連絡すればいいとのことだった。

そうか。

確かに、打ち合わせの時間指定はないので夕方まで待てる。待てるけども、顧客にしてみたらどうだろうか。今日来る約束の人が夕方まで来なくて夕方になってから「実は体調不良で行けません」て連絡がきたらどうだろうか。

私だったらこう思うだろう。

もっと早く連絡できなかったのかな、と。

私は仕事上の相手にとってどうするのが最良か?ということを想像して、相手にメリットのある方法を選択している。しかし、社内の人の考え方は顧客よりも上司の状況を優先し、上司の状態が分かってから客先に伝えればよいというものだった。仕事相手のことを考慮しないという点が、私とは違っていた。

電話の件も予定変更の件も、私の考えと社内の人の考えは異なっていた。どちらが仕事上良い選択なのだろうか。予定変更の件では、私は早めに現状を顧客に伝えることが良いと考えたけど、一般的にはぎりぎりまで引き延ばして顧客に伝える方を選択するのだろうか。それでは顧客の時間を奪ってしまうと私は考えるのだが、違うのだろうか。

結論:まったり零細なのでこれでよし

そもそも社内の人を見ていると、お客さまをお待たせすることに罪悪感やプレッシャーを感じていないように見える。てきぱきとした対応を心がける様子もない。来客に気づこうとする姿勢もないので、気づかなければ挨拶もしない。
勤務先は零細で、私以外全員縁故採用。電話については「電話の受け方」というマナー講習を全員で受けたことがあるが、いまだに「もしもし」と言っている。社外対応力を上げようというような向上心や成長意欲は見られないので、このようなまったりとした仕事のやり方でいいのだろう。

仕事の仕方として、誰もがバリバリと音を立てながらキャリアの階段を上っていくわけではない。勤務先のように、仕事での成長?なにそれ?というテンションでも、毎日通勤して雑談をして賃金をもらう働き方もある。私の感覚とはだいぶ違うし、私は勤務先のやり方に染まりたくはないが、これはこれで、まったり零細としてはいいんだろうな。


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