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不満足のままでいたい人もいる(2021年10月30日の日記)

これは、2021年10月30日に自分のWEBサイトに書いた文章だが、マガジン「自己想起日記 - 母の死の前と後と」に追加するため、今日ここに掲載する。

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わたしの母のパートナーには長年別居したままの妻がいる。過去には、わたしの母と彼女との間で激しい衝突もあったと聞いた。母が死んだ後、母のパートナーに「なぜ、あなたの妻はそれでも尚、あなたとの離婚を拒否するのか」と率直に尋ねたことがある。彼はにやりと笑って「愛されてるからや」と言った。

わたしはぎょっとしたけれど、彼もやはり依存と執着を愛だと勘違いしている人なのだと理解した。彼だけでなく、彼の妻も、わたしの母も同じだった。だから互いにずっと依存しあい、執着しあってきたのだろう。

本人たちが依存と執着の中にいたいのだから仕方ない。母は自らの依存に気づきながらも、そこに留まったまま死んでいった。彼女自身がそれを選んだのだから、それでよかったのだろうと思っている。

わたしは、彼らの物語に巻き込まれないよう、彼らとは距離を置いてきたが、彼らの選択を否定はしない。人はみな生きたいように生きる。人は人、自分は自分、それだけのことだ。

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