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Huuuuが2021年に担当した214本の記事から、おすすめを紹介【年末まとめ】

2021年の年の瀬、みなさんいかがお過ごしでしょうか?

今年のHuuuuは初の社員募集「Podcast採用」やアルバイト「風のバイト」募集で仲間が増え、長野オフィス「MADO」のオープンで拠点も増え、どんどん大きくなっていった一年でした。スタートした2017年から比べると事業領域もうんと広がり、来年にはみなさんにお知らせできそうな新しい取り組みもいくつか控えています。

さて、そんなさらなる飛躍に向けた「足場固め」の年だった2021年ですが、Huuuuの柱である記事もたくさんつくっていました。その数、214本! 去年の約180本よりさらに増えました。

どれも思い入れのありすぎる記事ばかりですし、年末年始のお時間があるときにぜひゆっくり読んでいただきたい……そんな思いで各メンバーで3本ずつピックアップして紹介しています!

テーマは以下の3つ。

●タイトルとアイキャッチの切り口が好きな記事
●つくるの大変だったねぇ〜〜記事
●個人的に思い入れ強すぎて、もう…記事

それでは、Huuuuの2021年おすすめ記事を紹介していきます〜!


徳谷柿次郎が選ぶ3本

●タイトルとアイキャッチ切り口が好きな記事

全国を対象に取材し続けてきたHuuuuですが、今年は「長野県」と少しエリアを狭くした(それでも広い!)ローカルメディアの立ち上げがエポックメイキングでした。

本記事の観音さんが実際に移り住んだ古民家……実は先に僕が権利を持っていたんです。自分の本能的にもう少し悩んで考えたかったため、観音さんに譲った形。せっかくだから立ち上げ取材でインタビューさせてもらおう!と思って話を聞いていたら、そもそもの売値150万円が100万円になってるし、その後の信濃町移住ブームがすごいのなんの。この家の状態とクオリティで100万円なんて物件は一生出てこないやつだと後に気づきました。タイトルの「とりあえず家買ってまえ!」が時間差でブーメラン刺さりしています。

移住関連でこんな記事はなかなかつくれないと思いますし、アイキャッチ画像との親和性も最高。その後、DIY改装が済んだあとの記事も合わせてご覧ください。マジですごい。


●つくるの大変だったねぇ〜〜記事

まだ寒さの残る2月。ライターの阿部さん、カメラマンの小林くんの最強布陣で挑んだ大阪・西成取材は情報量の多さはもちろん、現場を数時間歩きまわりながら、現在の西成と過去の西成をある意味SF的に解釈するような強い言葉の連続でした。

ひとくくりに語ることができないからこそ、阿部さんと共につくり上げた渾身の記事。取材後、個人的な心情といろいろ重なって、赤星のビールを飲み干しながら阿部さんと泣いた記憶は一生忘れられないと思う。一応記事広告なんだけど、チームのコストをかけすぎて利益ゼロどころか赤字でやりきったからこそ罪悪感もありません。ちなみにこの取材の10日後、ヨッピーさんと福島第一原発の現地取材をしてきて「現実に殺される…!」と思いました。ハードだったな。


●個人的に思い入れ強すぎて、もう…記事

2021年で仕込んだシリーズとして「自分の知りたかった言葉」を全部詰め込むことができたのが、作家・土門蘭さんにお願いした自然の捉え方三部作です。第一弾が養老孟司さん、第二弾が鈴木寛さん、第三弾が成毛眞さん。どれも企画者としてマスターピースすぎるんですけど、ここ数年の推しである養老孟司さんのインタビューは思い入れが強すぎて強すぎて。

Zoom取材で養老さんがログインした時のアカウント名「takeshi yoro ゾウムシ」を見たときに、本気のゾウムシ好きなんだなと改めて敬意を評したし、バリトンヴォイスの語り口をリアルタイムで聴くことができました。めっちゃミーハーな感想なんですが、本文はHuuuuとして伝えたいことがすべて詰まっています。この三部作はZINEにして全国の小中学校に配りたいぐらいです。


友光だんごが選ぶ3本

●タイトルとアイキャッチ切り口が好きな記事

自分の顔を選んじゃってすみません。漫画的な構図のアイデアが浮かんだ時に「きた!」と思ったのですが、発注したデザイナーさんから解像度の粗〜い顔アップのデザインがあがってきたときには笑ってしまいました。内容としてもオカルトや妖怪、民俗学と大好物のテーマで、今年いちばん楽しく書けた記事です。ぜひ読んでほしい!


●つくるの大変だったねぇ〜〜記事

これはもう現地で取材してきたヨッピーさんと柿次郎さんが一番大変だったと思うのですが、センシティブなテーマだけにいつも以上に気を遣いながら編集した記事でした。現場に行き、そこで実際に見たものと生の声を伝える。Huuuuとして目指したいランドマーク的な1本だと思っています。


●個人的に思い入れ強すぎて、もう…記事


記事ではなく「本」ですが、選ばせてください! ウェブ連載の立ち上げから10数本のウェブ記事制作、そして書籍化までやり切った思い入れのとても強い仕事です。ウェブ記事だけでは辿り着けない「面」の深みがあるので、またウェブ連載からの書籍化はまた挑戦したい!

日向コイケが選ぶ3本

●タイトルとアイキャッチ切り口が好きな記事

Huuuuが企画編集をお手伝いした國學院大学公式noteより、大学の教授陣がそれぞれの専門的知見に基づいて「キャンプ」を語る本企画。連載3回目で登場した深澤太郎准教授は、宗教考古学を専門とし、毎年山伏修行に参加するほどの探究心の持ち主。その魅力を存分に伝えようとカメラマン藤原慶くんと試行錯誤する中、ふと埴輪をやさしそうに抱いた深澤さんを見て、二人で「これだーーー!」となりました。アイキャッチは“記事の顔”だからこそ、画を考えるのが毎回楽しいです。スケールの大きいタイトルも好き。

●つくるの大変だったねぇ〜〜記事

長野への移住促進を目的に制作したフリーペーパー「長野に住みたいあなたの背中を押す本」。初の冊子制作ということで苦労も多かったですが、いろいろな方の尽力あって行政案件とは思えないほどポップな仕上がりになりました。印刷を担当したのは藤原印刷さん。なにかおもしろい仕掛けができないかと相談したところ、長野を形成する4つのエリア(北信・東信・中信・南信)を4色パターンの表紙で表すアイディアが誕生。フィジカルな印刷物だからこその表現幅を実感しました。来年はもっとつくりたいなー!

※SuuHaaから資料請求でもらえます!
https://suu-haa.jp/contact/


●個人的に思い入れ強すぎて、もう…記事

SUUMOタウンで連載中の「街と音楽」は、全国各地で活動するミュージシャンが「街」をテーマにしたエッセイ&プレイリストを制作する企画。2020年6月に連載が始まり、現在14本目。その8本目を執筆してくれたのは、札幌を拠点に活動するバンド「the hatch」の山田ミドリくん。札幌という街の清冽とした空気と情景が浮かび上がる、とても美しい文章。自分と同い年ということもあり、彼の半生を追体験する感覚で編集したことが強く記憶に残っています。


きむらいりが選ぶ3本

●タイトルとアイキャッチ切り口が好きな記事

実家の戸棚にいつもあった「養命酒」。そんな養命酒の誕生エピソードが「行き倒れのおじいさんを助けたら、お礼に教えてくれた薬酒レシピが養命酒の原型」という、まるで日本昔ばなしのようなお話で、とても好きです。あと、養命酒はすごい、飲めばわかる。養命酒は、すごい。

●つくるの大変だったねぇ〜〜記事

漫画も描けるデザイナー、橋本太郎さんが「ジビエが当たり前に食べられる2040年の未来」をすこし不思議なSF漫画に仕上げてくれました。

農作物の鳥獣被害対策として捕獲の対象になっている鹿や猪。ただの「やっかいもの」と思われがちですが、実は栄養豊富でヘルシーでおいしいうえに、環境や地域にもうれしい……という、大切な話を素敵なキャラクターたちが教えてくれます。
つくるの大変だったねえ〜〜太郎さん!!!!

●個人的に思い入れ強すぎて、もう…記事

ライターの栗本さんと一緒につくった記事です。東日本大震災の当事者の方からお話を聞くのが初めてで、個人的にとても印象深い取材になりました。

一度は誰もいなくなった町で、文字通り0からのスタート。取材した和田さんの「この町には今、“どうしても住みたい人”しか住んでいない。だからこそ、自分たちの住みたい町をつくっていける」という言葉がとても心に残っています。

藤原正賢が選ぶ3本

●タイトルとアイキャッチ切り口が好きな記事

長野県へ移住したい人の背中を押すためのメディア『SuuHaa』で、「松本のことは全然好きじゃない」と言い切るのはどうなのか......?という意見もあったのですが、懐が深すぎる藤原印刷の藤原さん、長野県庁のおかげで世に出すことができました。SNSでも多くの移住者の共感を呼び、結果として移住を考えている方にも届けることができました。ちなみにデザイナーのクワバラさんのアイデアで、アイキャッチには、印刷の際に使用される三原色(CMYK)が使われています。


●つくるの大変だったねぇ〜〜記事

長野県伊那市に年商数億円の儲かる産直市場があるという噂を聞きつけ、その秘密を聞こうと思い、取材にいきました。しかし「産直なんて儲からないから、やらないほうがいいよ」という言葉からはじまり、世界平和の話まで広がっていきました。地方で実践を繰り返すことから生まれる名言の数々に感動しながらも、「これはまとめるの大変だぞ.......」と同席しながら思っていたのですが、SuuHaa全体の編集デスクである飯田さんが見事にまとめてくださいました。Facebookのシェア数が数十までいったり、多く人の心に刺さる記事になりました。


●個人的に思い入れ強すぎて、もう…記事

今年3月にスタートしたSuuHaaの一発目の記事です。当初は対面で取材を行う予定でしたが、新型コロナの感染拡大の影響で急遽オンラインでやることに。しかし、土門さんのインタビュー術によって、コロナ対策に追われている知事の表情がほぐれていく現場に立ち会えたのは、とても印象的でした。


ヤマグチナナコが選ぶ3本

●タイトルとアイキャッチ切り口が好きな記事

アイキャッチが抜群すぎ。ライター・おかんさんのビールへの愛、遠野へのリスペクトが一枚で表現されているナイスショットだと思います。いい写真・体験パートで読者を惹きつけ、後半のインタビューまで連れて行くという流れもすごく良くて、お手本としてもよく読み返しております。

●つくるの大変だったねぇ〜〜記事
→まだ出ている記事がないのでありません。来年は「大変だった〜〜」とコメントできるように精進いたします!

●個人的に思い入れ強すぎて、もう…記事

→イラストを使用してもらった記事。自分が昔から読んでいるメディアに自分のイラストが使用されていて、めちゃめちゃ不思議な気持ちになりました。「ジモコロに合うテイストってどんな雰囲気だろう?」と編集者の自分とイラストレーターの自分で脳内会議したり…。今後も編集&イラストレーターという二足の草鞋の曖昧さでHuuuuに関わっていけたらいいなあ。


乾隼人が選ぶ3本

●タイトルとアイキャッチ切り口が好きな記事

ライター・おかんさんがつくった移住記事。個人的にも何度か遊びに行かせてもらって、「逗子っていい場所だな〜」と知ってるので楽しみだった……のですが、彼女たちが現地での生活を心底楽しんでることがあまりにもそのままあらわれたアイキャッチ写真に、笑っちゃいました。爽やかすぎる。とても大きな決断だと思っていた「移住」に、ステップがあることを教えてくれた良記事です。


●つくるの大変だったねぇ〜〜記事

「地産地消」という言葉はもう多くの人が知る言葉になったはず。でも、一般的にイメージされるそれよりももっと小規模で、目的の違う「地産地食」の取り組みを取材しました。「その土地に農業が受け継がれていくことを目指して、活動する」ことのニュアンスを伝えるのが難しく、何度も何度も言葉を選びながらつくりました。雑誌『TURNS」8月号に掲載。


●個人的に思い入れ強すぎて、もう…記事

かつて所属し、本当にお世話になった雑誌『Meets Reigonal』の編集長を取材した記事。Huuuuのみんなが自然と選んでいる「現地に体を運び、そこに生きる人たちの言葉や、考えや、気分のようなものを、世の中との接点をつくりながら届けていく」という姿勢。Huuuuのメンバーである以前に編集者として何よりも大切にしたい「現場主義」は、この人たちの背中を見て初めて知った考え方だったんだよな……と改めて実感しました。大阪の先輩編集者・ロマンさんに書いてもらえたのも嬉しかった。

もう1つだけ、来年に出版する予定の「本」があります。足掛け1年かけて、本当に思い入れ深くつくってきた栃木県「黒磯」エリアの本が来年出版される予定ですので、よかったらチェックしていてください。
https://motion-gallery.net/projects/kuroisobon

おわりに

Huuuuでは毎月の担当した記事をまとめて紹介するメルマガも発行中です。この機会にぜひ登録いただけると嬉しいです!

今年も全国のたくさんの方々に助けていただき、Huuuuは走り切ることができました。お世話になった皆さん、本当にありがとうございました!

2022年も面白い記事とさまざまな取り組みを皆さんにお届けしていきたいと思います。それでは皆さん、よい年末年始を〜!!!

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