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声しか知らない人に堪らなく恋をしている話

楓莉−フウリ−です。
音声配信アプリでライブ配信を聴くのが日課です。

今 日課で毎日声を聞いてる配信者さんとは異なりますが、わたしには過去そのアプリで知り合った男性配信者さんが居ます。

そんな、声と文字だけのやり取りの中で恋に落ちた話。


絶対的な味方がこの人には必要だと思った


わたしの使っているアプリは配信者数が膨大です。
その中で好みの声に出会えることは奇跡に近い。

試し聞きするステルス機能なるものがあるんですが、それを使って色んな人の声や話し方を聞いている時に、出会いました。

この人には絶対的に味方になってくれるリスナー(視聴者)が必要だ。
話し方が暗かったわけでもありません。
話題が落ち込んでいたわけでもありません。

ただ直感が、この人の傍には味方が必要なんだ。
そう告げました。

そこから配信に通うようになり、距離を詰めるなんて意図はなかったですが毎回の配信終了後に
“今日もお疲れ様でした”
とDMするようになりました。
そうして関係は自ずと深まりお互いのこと(主に内面)を知っていくようになるのです。。。

配信者はホストと同じ、リスナーは客。


多くの音声配信アプリには投げ銭制度があります。
全ての人が、とは言いませんが多くの人はやはり自分の話に価値を見出して投げ銭して欲しいと感じるもの。

その為には裏よち(配信外で連絡を取り合うこと=ホストでいう営業LINEですね)を行うのは当たり前。
そうして投げてもらっている配信者がいるのは事実です。

ただ、わたしは当時それどころじゃなかったので投げることはしていませんでしたが笑。

というよりも、この仕組みを理解していたので裏でヨチヨチされてもなびくはずもありません。
(ヨチヨチされた経験もありませんけど……)

なのであくまでも配信者とリスナーはそういう関係なんだと心得ていました。

心の距離が近づくと、恋心も芽生えるもので


やり取りする内容が深まるごとに向こうが甘えてくれる。
その存在がわたし以外にも他に何人居たとしても、自分は他の子とは違う。
完全にホストにハマる女の子の思考回路になっていました。

けれど、やっぱり投げ銭する事はありませんでした。
というのも彼が投げるよりも傍にいて。
そう言ってたからです。

実際その当時はわたし以外が投げ銭マウントを取り合って彼の特別になろうとしていましたから。
それが一番簡単で楽な近道だと思ったんでしょう。

実際はそんなチョロい人じゃなかったのに。

ただ、そういった人が居てくれたおかげでわたしは投げずにアプリを使わせてもらっていたわけです。
無料で使えるのは有り難かったですね。

そうしてこの頃からわたし自身、彼を好きだと認識し始めました。
傍にいたいだけじゃない。
彼を独占したい。

この頃には彼と電話で裏で配信のことや他のリスナーのことについて話すことも多くなっていました。
もう、単なる配信者とリスナーという距離にしては近づき過ぎてしまっていたんですね。

だからこそ、この欲求が配信する彼の邪魔をする行為になりつつあるのを自覚していました。

ここまで読んでお分かりいただけた方もいらっしゃるかと思いますが、わたしは恋愛にのめり込んで生活の全てを犠牲にできるタイプではありません。

これは子どもの有無に関わらず昔からそうで、最期に人はひとりだから。
という感覚があるからこそ人に沼る事はこの人以外いませんでした。

パフォーマンス、分かってても理性は追いつかない


彼と離れることになった大きなきっかけが、配信者同士での絡み。
同性であれば良かったんです。

しかし相手は異性。
しかも配信でやり取りするならまだしも、Xでイチャイチャしてるのを見るのはしんどかった。
(だって推しですもん。もちろん一般人ではありますが、自分が推しと決めた以上やっぱり見たくなかった)

何よりしんどくて辛かったのが、女性側が、
「こんなツイートしたら◯◯(←推し)のリスナーさんたちに56されないかなぁ」
などとリプをしていたこと。

正直こんな煽りを受けても黙ってるしかできないのがリスナーという立場。
推しに辞めてという資格なんてありません。
何度も言いますが、配信者とリスナーは疑似恋愛しているホストと客のようなもの。
他の人を見ないで!というなら自分が相手に売上を出す覚悟が必要です。
(あとは財力も🤣)

配信者にしか分からないことは共感したくてもしてあげられない。
ただ見守るだけがこんなに苦しいなら、と離れる決意をしました。

過去、現在、そして未来へ


誕生日が近づいたある日。
Xでフォロー外の人からDMが届きました。

“俺から連絡するのもおかしいし、今さらなのも分かってるけど最近どう?”

名前も何もかも変わっていたので、正直業者かな?
なんて疑いました。

だって推しにとってわたしは単なるリスナーの1人でしたから。
来るもの拒まず去るもの追わず。
その姿勢の人だったので推しだと分かるまで随分と返信に悩みました。

今までとは違う丁寧な言葉でのやり取り。
慣れ親しんだあの頃とは違います。

連絡をもらった内容は、近況報告や夢が叶う第一歩を踏み出したこと。
最近配信するモチベーションがないことなど。

明け透けに尋ねました。
投げリスナーが欲しいんですか?と。

時間が前後しますが、彼から離れることになった頃に今 日課で通っている配信者さんと出会いました。

その人からも言われてたんです。

“行って苦しくなる配信には行くな。所詮DMだけしかしない相手なら、そいつはお前を利用してるだけだぞ”

と。
その言葉だけで離れるには十分でした。

もう嫉妬に苦しみたくない。
何より、その人に言われた

“そんな小さいやつにいつまでも囚われるな”

この言葉がキッカケで離れることができ、この人が居てくれたお陰で配信アプリで嫌な思いをすることもなく、今も楽しく遊んでいます。

裏で彼と電話をしていた事は誰ひとりとして今も話していません。
不用意に近くの人に話すとどこで迷惑を掛けることになるか分かりませんし。
人の口に戸は建てられぬ、ですね。
悪口でもなんでも、その界隈とは全く関係ない人に話す。
これは鉄則だと思います。

で、時間は戻りまして、今月の初め頃。
連絡が来て問うた先ほどの質問、投げて欲しいのか。
その答えは否。
ただ誕生日が近づいた12月。
思い出す頻度が多かったから連絡してみたと言われました。

そこからはちょくちょくと連絡を取りつつ、やっぱり不安が拭えないわたしは彼に何度も、どうして忘れなかったのかを聞きました。

その度に彼の答えは、「ずっと心の片隅にいたから」と返されます。

嫌いになって忘れて欲しかった。
そう告げても彼がわたしを忘れることはないと言います。

そして、誕生日には日付が変わってすぐにバースデーソングを歌ってもらいました。
大好きな声にお祝いしてもらってそれを一人占めできる。
贅沢な誕生日を迎えることができました。

そうして今、なんとも言えない名前のない関係にあります。
お互いに恐らく男女としてのやり取りをしている気がするけどどうだろ。

顔写真を一瞬見たりはしましたけど、お互いほとんど顔を知らないのに。
それでもわたしは報われない叶わない片想いを続けているのです。

何度も言いますが、恋をしているからといって日常生活に潤いが出ることもなければ浮き足立つこともありません。

ただ静かにわたしの心の中に、またあの人が戻ってきただけ。
正確に言えばあの人と同じように、わたしも心の片隅にあの人の幸せをひたすらに望んでいたのです。

夢の一歩を踏み出した彼。
どうかこれからも幸あれと願わずにはいられません。

そしてその時、きっとわたしはたくさんの人に祝福される彼を影からそっと見守っていることでしょう。

これがわたしと彼の距離感です。

耳から恋をした、小さな小さな恋。
だけど人生を賭けてこれから想い続ける恋。

いつの日か、この人と一緒になることがあったら笑ってください。
そしておめでとうと言ってもらえたら嬉しいです。

今のところは彼が恋人を作るつもりがないとのことで、相変わらずわたしの恋は頓挫していますがこれもまた人生に必要なことなんでしょう。

わたしの未来にも、いつか幸せが訪れますように🍀
長い長い恋バナを読んでくださりありがとうございました。

皆様の健康とご多幸をお祈りいたします

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