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節税対策は計画的に

小さな会社を経営する者にとって、計画性を持って『節税』に取り組むことがとても大切です。

今回はSOHO向けのオーソドックスな節税策(体験談)をご紹介致します。


1.法人代表者の役員報酬(給与)はコロコロ変えることができない

小さな会社の場合、今年どのくらいの利益が出るのかが予測し辛いことが多いのではないでしょうか?

私の場合、元々は本業である家業をやりながら、コッソリ副業をしていたもので、副業の売上は年間600万円くらいをウロウロしておりました。

代表者本人に対する役員報酬を月々10万円(年間120万円)に設定し、その他は別名目で受け取っていたのですが、去年家業を卒業して完全に独立した際に、『おれ、これから先どのくらい稼げるんだろうか?ひとまず1年様子を見よう』と、月額の役員報酬をそのままにしてしまったのです。

法人の役員に対する給与は、『定期同額給与』という考え方がありまして、この通りに支給しないと損金不算入になってしまいます。

損金不算入になってしまうとどうなるかといいますと、

①もらった本人に対して所得税等が発生

②払った法人で本来経費扱いできるハズのものが不算入になるため、こっちにも税金がかかる

と、踏んだり蹴ったりになります。


なぜこんな制限があるかといいますと、売上に対して社長の給料を上げたり下げたり(利益操作)ができないようになっています。

ですので、法人の役員報酬を上げ下げするには決められたタイミングでしかできないのです。

そのため、今期どんなに会社が儲かっても、わたくし、自分の給料を上げることができないのです(;´Д`)(;´Д`)


2.決算の1~2カ月前に今期売上見込みを出そう

で、ちょうど当社は10月が決算だったので、8月頃から『今期の売上はどんなもんかなぁ?』なんて呑気に構えていたら。。。


気付けば売上見込みが2000万円超える!!!Σ(゚Д゚)Σ(゚Д゚)Σ(゚Д゚)

いや、何となく忙しいとは思っていたのですよ(;´Д`)

理不尽な家業を飛び出して、ちょっと張り切って頑張り過ぎちゃったのもあります。

1000万円は超えたかなぁと何となく思っていたのですが、9月にひょっこり大口案件が成約になって慌てるハメに(;´Д`)


大急ぎでお取引先に相談し、決済方法を仕事の進捗状況に応じて頂戴する形に変更。

それで700万円くらいは来期に繰り越しました。


3.小さな会社の経費は小さい

ですが、元々貧乏性な男がコツコツネチネチとやっているもんですから、経費も大して使っていなかったりするのです。

社長本人と正社員の事務員、妹にパートで手伝いさせているので、人件費も少ない。

何かを仕入れて売る仕事でもないので、仕入れコストもありません。

2000万円ー700万円=1300万円の売上見込みに対し、単純に経費計上できるものが600万円、減価償却費で150万円。

来期に払う予定だったもので、先にお支払いできないか相談してオッケー貰ったものが200万円。

1300万円ー600万円ー150万円ー200万円=350万円

350万円の利益に対して、ざっくり28%(中小企業の実行税率はこんなもんかな?)をかけると、98万円が課税される見込み。

さすがにちょっとお高い(;´Д`)(;´Д`)(;´Д`)


4.経営セーフティ共済を利用しよう!

中小企業庁がやっている『経営セーフティ共済』というものがあります。

制度の目的は、取引先の倒産の煽りを受けて連鎖倒産が起こらないようにするための保険みたいな感じです。(ザックリですみません)

取引先の倒産で回収困難な売掛金が出た場合等、条件に該当した際に、自分が積み立てたお金(最大800万円)の10倍までの借り入れが無担保無保証で受けられます。

が、今回はそっちの狙いではなくて、別の目的が。

この制度、「掛け金が全額損金扱い」となります。

月額最大20万円×12ヵ月分=240万円を突っ込むと、これを全て今期の損金にすることが可能です。

これで67万円くらい節税できたかなぁ。


但し、注意点としまして、

①40カ月未満で解約すると元本割れします

②解約時の返戻金は益金となります

このため、『手持ちの現金が不安』な場合には利用すべきではありません。


10月上旬に無事手続きが完了し、350万円ー240万円=110万円にまで利益を圧縮することができました。


あとは、、、観念して税金を納めましょうかね。。。


5.もひとつおまけにこの制度をご紹介

同じく中小企業庁がやっている『小規模企業共済』というものがあります。

これは、法人での契約ではなくて、『小規模企業の経営者や役員、個人事業主などのための、積み立てによる退職金制度』です。

こちらも、年間84万円を上限に、全額が所得控除となります。

流行りのidecoやnisaと併用も可能なので、うまいこと利用すればかなりの節税ができるかと思います。

※こちらはかなり長い間預けないと元本割れするのでご注意下さい。また、預ける時の節税効果のみならず、将来受け取る時の節税効果もあるので、制度をよくよくお調べ下さい。

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【免責】

本記事の内容はあくまで参考です。各制度のご利用は、専門家の助言を仰ぐ等、ご自身で良くお調べ頂きます様お願い致します。

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