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【積み本解消感想会のコーナー】ようこそ実力至上主義の教室へ2年生編12巻 本日の章:待ち望んでいる相手、本当は─── より

継続企画、積み本解消感想会のコーナーです。

本日も『ようこそ実力至上主義の教室へ2年生編12巻』からお送りします。

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この先本編ネタバレが入るので気をつけてください。

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今回は坂柳の台詞、及びアナウンスから。

声に出せない声を出そうとした橋本を、坂柳は静かに制止する。

「そうですか。背信者ではないと。そうですよね、あなたは背信者ではありません」

~~~~~~~~~~~~   中略   ~~~~~~~~~~~~

「……坂柳さんは背信者を見抜けなかったためライフを5つ失います」
(324~325頁より)

前回長くて今回超短くなってしまいましたが、こちらから。

実際自分の想いと、クラスメイトのことと、再び闘いたい相手の意思と、なんて三つの中から一つを優先しなくてはいけないなんて、残酷な選択肢だなぁと思いながら読んでいました。

ただ今回に関しては坂柳の感情に寄り添ってどう感じたかを書くのでは無くて、物語の構成について感じたことを書こうかなと。

正直私は、前巻最後に記された坂柳と龍園のどちらかが去ると書かれたとき、今後の物語の内容的面白くなりそうという点でも、最も最初に闘った相手であるという点でも龍園が残るんじゃないかなと思ってはいたんですよ。

まあこれを書くのがどうしても後書きになってしまうので、「なんとでも言えるやないか」!と指摘されてしまえば反論不可能なんですけど、嘘では無くてホントにそう思ってたんですね?

なので今巻を読み始める際もその予想の元で対決を見ていったんですけど、まあ龍園が追い詰められていって、「嘘やろ⁉」と思わずには居られませんでした。

「え、まさか坂柳勝っちゃうの……?」と終始思わせられて、どちらに転ぶか分からないハラハラ感を描くのが本当に上手いなと思いました。

あと、自分も物語を書くことがあるから思うことなんですけど、そのどんでん返しを起こすためのルール決めもやっぱり素晴らしいなと思いました。

私は結構物語の結末を先に考えて、そのオチに向けてどう展開していくかを考えるんです。

この作品のように推理要素が組み込まれる作品は特に、その書き方じゃないと構成上難しいと感じるんですけど、『背信者を見抜けなかった場合、代表者は5ポイント失う』というルールがちゃんと活かされていて、凄いなと思いました。

しかも更に凄いところが、『背信者だと見抜けず5ポイント失う』ルールと、『背信者だと見抜いて退学にする』ルールが両方活かされていた点ですね。

後者に関しては昨日紹介した二章分の中に含まれていましたが、どちらも組み込んでお話を創り上げるのは相当の構成力が必要になってくるので、たくさんの人から評価されて人気が出る人はやっぱり違うなと感心させられました!

ちょっと書きたいことが多くなってしまったので過去レベルの分量になってしまいましたが、物語の構成という観点で読んでみてもこんな風に楽しめるんじゃないかなと思います!

一週間お付き合いいただきありがとうございました。

また次回よろしくお願いします!!


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