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コントラバスパートより「あと4日!」

コントラバスはとても大きい弦楽器で一緒にいるときはいつも肩を組んだりバッグハグをしたりしながらすごしています。相棒であり恋人…?
筆者は身長が小さいのでより楽器が大きく見えるのか、よく「楽器よりも小さいね〜」なんていわれますが、ほとんどの人は楽器よりも小さいです。決して私が小さいわけではありません。(身長差50cm)
いい所は弾けば弾くほど成果を実感することができるところです。尽くしてくれるタイプです。
わるい所はいつももたれかかってきて重いところです。
もっと甘えさせて欲しいです。

そんな相棒がそれぞれにいる我らですが、練習後はサークル会館に平気で相棒置いていき、わいわい帰ります。集合写真を撮るときは全員が入ると邪魔なので申し訳程度に毎回1台だけ写してあげています。
今回ステージに立つのは、ユーモアにあふれる4年目(1人)、先輩にかわいがってほしい!後輩に慕われたい!3年目(2人)、練習熱心でタフな2年目(4人)、元気いっぱいパワー!!!な1年目(1人)、頼りなりすぎるOBの方々(3人)の、大きくて低い声を出すコントラバス達(9人)です!


「ニュルンベルクのマイスタージンガー」より前奏曲

まいすたーじんがーおいしい。
わたしたちこんとらばすは、ばんそうをもりもりひきます。
ふんいきがかわると、ぴちかーとがいいあじをだします。こんとらばすのぴちかーとって、すごいんだよ。ぽーんってひびくの。ほめてほめて。
ちゅうばんに、ちゅーばとやるめろでぃもとてもおいしいです。
こうはんはさらにもりもり、もりもりのもりもりです。ぱわーぜんかい。ぱわー!!!
ぜんきょくとおして「こんとらばすひいてるぜっ」て、ここちがするの。ひくのもきくのもさいこう。
いちねんめからじゅうねんめ(!?)まで、みんなでいっぱいがんばります。

祝いのために

三拍子が美味しい。
刻みが難しい。
跳躍も難しい。
冒頭のハーモニーを支える四分の刻み、
中間部のエモい長音符、
変拍子もお祭り騒ぎも直向きに支える低音にご注目♡

「交響曲第9番」

「第九とマラ1以外なら何でもいい」
これは筆者が曲決め会議で発言する際の定型文である。北大オケの曲決めは団員から曲を募り、それらをトップ勢が編成や難易度、曲の時代、雰囲気などを議論して決める。コントラバスはだいたい難しいソロなどは回ってこない(マラ1は例外)。伴奏も弾けないほど速いとかはなく、他の楽器に比べて簡単である(そこに奥深さがあるんですがその話はまた今度)。
第九は違う。全然違う。ひとフレーズの重要度がすごい。その上に複雑。目立つところも沢山ある。そして何より速い。コントラバスの弦は他の楽器と比べて断然太くて硬いため、1音1音全力で指を当てている。楽器を始めたての子達には「人差し指が指板を突き抜けて穴が空くくらい抑えなさい」と言うくらいだ。その動作を高速でやるのは本当に大変なことなのだ。

でもめでたいことに、第九になってしまった。ちなみに代替案はマラ1だった(だめじゃん)。
やると決まったとき、「農業用トラクターでF1に出る」くらいの現実味のない話に最初は正直パート全員が打ちのめされた。初めて譜読みした時、その難しさに我々の魂は夜空へ昇り、鈍く輝く星となった(𝑒𝑛𝑑)。
でも、我々は諦めなかった。難曲を弾けるようになるには、質の良い練習を沢山こなすしかない。そんなあたりまえのことを実行した。そうしたら形になった。練習の時点で既に感動した。この曲が弾けるようになると思ってもいなかった。

全曲通してすっごく目立つ訳では無いけれど、コントラバスの音は常にそこにある。確かな音で音楽を支えている。ちょいちょい目立つ。そして4楽章冒頭には最大の見せ場がやってくる。よく見てよく聴いて欲しい。
硬い銀属の線の上を細指で駆け抜け、慣れないスポットライトを浴びて堂々と歌う。
大きいくせに目立たない我々に少しでも目を向けてほしい。

もう一度言う。難曲を弾けるようになるには、質の良い練習を沢山こなすしかない。そんなあたりまえのことを実行することがどれだけ凄いことか。それをやり遂げてKitaraのステージに立つ、第九コントラバスをお楽しみに。


100周年演奏の練習期間を経てさらにレベルアップしたコントラバスの演奏にも注目して頂けると嬉しいです。

パート練習後に!

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