2030年の家族のかたち
どうもふしめろです。今回ははれのさんの企画、2030年のカゾクのかたちに参加させていただくことになりました。
この企画名を見た時に思ったのが、これは現在の執筆者の家族観・友好関係、そして理想をさらけ出すような企画だなぁと考えました。
と言うのも、過去の家父長制のようなものが再び出てくるのか、それとも全く新しいタイプの家族が出てくるのかは現在から将来における執筆者の周辺環境に拠ってくるからです。
例えば僕の場合、パートナーがほぼいたことがなく今後も見込みが薄いような人間の場合、既存の核家族構成(夫婦)を形成するのは至難の業のように思います。
このような場合、孤独を回避するためには新しい人間関係をもってそれを「カゾク」と設定するのが理想的であり現実的でしょう。
一方のパートナーに事欠かなく、現在までの人生の大部分をパートナーがいる状態で過ごしている方は、むしろ「パートナーがいない」と言うのが想像すら難しくなっているはずです。その場合は既存の核家族関係(夫婦)もしくはそのアップデートされた状態を想像するはずです。
なので、この企画で決定される方向性は執筆者の人生状態が大きく反映されることになるのでそれなりに照れるなぁと思ったりしています。
と言うことで前置きと理屈が長くなりましたが、今回は人生の大部分でパートナーがおらずその状態がデフォルトである人間として2030年のカゾクのかたちを客観的に執筆していきたいと思います。
友達以上家族未満(SNSの木の下で)
おそらく僕がこれから何の努力もせずにだらだらと言った場合、友達以上家族未満のグループをSNSのようなもので作成しそれを「カゾク」とみなす可能性が高いはずです。
ただ、「SNSで作成し」とは言うけどおそらく誰かが作ったSNSグループの中に入ってカゾクの一員となる可能性もなくはないですね。
SNSグループは100人前後の集まりで、毎月毎週誰かが企画した何らかのイベントがあり、それこそゲーム大会だったり、アウトドア会であったり書道大会だったりを企画し実行する人間が複数いるでしょう。必要になったら現実で集まるし、必要であればグループ内の特に仲のいい人間同士でシェアハウスだってするはずです。
マイルドヤンキーしぐさがSNSに実装される
従来このようなグループはマイルドヤンキーと称され、ある特定地域の幼馴染ないしは校内関係を軸に狭く深く地域に根差して構築されるものでした。そのへんはヤンキー経済 消費の主役・新保守層の正体に詳しいので参照されることをお勧めします。
そして「マイルドヤンキーしぐさ」ともいうべきこの行動様式のうち、地域に根差すのではなく、思想関係を軸に狭く浅くSNSに根差して構築されていくのが先述のSNSグループなわけです。なのでこの概念にも何らかの名前が付けられるべきですが今のところ思いつかないので誰か名前を付けてあげてください。
SNSに求められるものが変わる
このSNSグループの登場は日本ではおそらく2025年ごろが最盛期となるはずです。と言うのも現在最も日本で強い(と思っている)SNSであるTwitter社が分散化の方針を出しているからです。
記事中にもある通り、分散化SNSの先駆けとして一時期流行ったマストドンが挙げられますがTwitter社の分散化はより大きな影響としてSNSの分散化が進んでいくでしょう。
しかしながら個人的にはおそらく分散化の時代にはTwitterとマストドンが今後も覇権を握るのは非常に難しいと考えざるを得ません。
と言うのもいくつかの機能が決定的に足りてないのです。
ディスコードのような自由な部屋割り・権限付与・音声チャット要素
ファンティアに代表される集金・イベント・販売要素
グループ同士の柔軟な合併・買収要素
(人によってはブロックチェーン云々とか言うかもしれない)
そしてこれらの機能を複雑にならずにメイクするUI
ざっと上げただけで9要素がTwitterとマストドンには欠けています。そして、特に今の今までグループ同士の柔軟な合併・買収要素を実装しているSNSは聞いたことがありません。
オンラインサロンの合併買収騒動
なぜこの合併買収要素が必要なのかと言うと、このSNSグループに組み込まれる概念にはオンラインサロンも含まれているからです。
今のところオンラインサロンは概ね一つのグループ、もしくは一人の個人が主催として運営していることが多いわけですが、収益の面では一人に一万人ついているのであれば二人で二万人にした方がよほど効率がいいですし、もともと一人でやっていたけども途中で意気投合し方向も目的もあっている主催者同士の場合は合同で行った方が運営効率がいいはずです。
しかし、現在のSNSはそうした状態を全く想定していないのか、特定サービスで一度作ったフォロワーを他のサービスに移動させることができません。
もちろんそんな頻繁にあるわけではないでしょうから、運営に申請してくださいでいいはずですが(もちろん分離もあり得ます)将来を見越したらSNSグループの合併機能はマストオブマストなはずです。
2025年はSNS動乱の年になる
と言うわけで、前掲の記事を緩めに解釈すればこのSNS動乱の時期は2025年あたりに起こるはずです。ということはもし、ウェブサービスを起こそうと考えている方々がこの記事を読んでいるのであれば2025年を見越してSNS業界に殴り込みをかけてもいいかもしれません。
明らかに物事が変わり、そして明らかに機能が足りていない業界がそこにあり先の世界が全く読めない場所がすぐ目の前にあります。
なので2030年の具体的なSNS上の「カゾク」の形は見えません。25年にすべてが変わるため変数が多すぎるためです。
しかし、SNS上でない部分で生きている人たちにとって、つまりパートナーを得る方法を熟知している人にとっては全く持って変わらない日常がそこにあるでしょう。