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感情採集帳シリーズ

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新宿駅に現れた巨大鶏。そこに居合わせた妖狐サツキ。そこに現れた青い怪異。そういう話。
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#感情採集帳

第四話 持つもの持たないもの

第四話 持つもの持たないもの

この話はフィクションです。
実在の人物や団体などは一切関係ありません。

 一、
 ここ数日どうすればいいのか分からず悩んでいる。
 「東京駅で破壊されたモノ」の詳細をしってる青服や実家周りに聞いても誰も知らない。新宿の巨鶏事案から数カ月、私自身には進展が何もない無い。

 十八歳の時に山中にある実家から進学のために都内に引っ越した。都内の夜中の喧騒、珍走団の悪あがきも最初は慣れなかった。それを知

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第三話 舎弟と青服非常勤:境壊

第三話 舎弟と青服非常勤:境壊

一、
  布団の中。

 男は、ようやく目が覚めた。

 黒い柱が支える古い家屋は、黒い格子に区切られた障子紙の向こうからの光で薄ぼんやりと照らされてる。明るさのわりに家の中の印象は重たい。
 頭を上げようとすると湿気を含んだ自分の髪が重く頭が思うように上がらない。目の霞が治まらないまま自分が寝こむ直前の事を思い出す。身体以上に重たく感じる布団を持ち上げることができず起き上がれる気がしない。だが今

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第二話 贋慈

第二話 贋慈

1

 都内の西の端にあるよくあるベッドタウン。駅前には大型団地が連ね入居者のための大型百貨店やスーパーなどがならぶ。その駅前から二十分以上歩いた場所に問題の場所があった。関東平野の終わりにあるがゆえに丘や谷が連なる住宅街の中。ちょうど谷になっている場所で幾つかの古い一軒家が並んでいる。いくら都内とはいえ高齢化の波には勝てず、その一角はすでに空き家しかなく不動産業者も、駅から距離もあるし道路は狭く

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第一話 巨鶏強襲事案

第一話 巨鶏強襲事案

1新宿鶏事件

自宅のある埼玉県に行くなら地下鉄の方が簡単なのは解っているが、あの地下独特の圧迫感と今日のむしゃくしゃ具合につけて地上線をおざなりに選んで座っている。新宿駅は時々始発になっているので便利だ。と、新倉はぼんやり開いたままのドアをみている。さっきみた映画がレビュー以上に酷くて今日一日を台無しにしたという気持ちが大きすぎて、動く気力がわかないでいた。
人の群れにそって歩く妖怪は少なくない

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