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「桜より 梅の香りが好き・・。」と さりげなく 君は そう 呟いていたね。 心浅はかな 僕は 桜のように 美しい 君の姿に ただ見惚れ 物静かで 清楚な君の その瞳の奥に 佇む 僕への優しい 香りを 察して あげられなかった・・・ 君が去った 今 愚かな僕は 知らない町を あてなく さまよい 心を鎮めている 日々 君には もう 会えない・・・ はずなのに 肌寒い 空気の中 時折 梅の香りと 届く 君の気配に はっ と振り向いては