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後方腕組みオタク
思い返せば売れてるグループが好きなわけではなかった。
学生時代にハマった声優ユニット・スフィアは当時かじり付いていたラジオ『有楽町アニメタウン』の頃から知っていたし、早い段階から友人に誘われてライブに行き始めていた。
どちらかというと昔から熱狂的というよりは、推しグループ一人一人のパーソナリティを見るのが好きだった。
スフィアで推していたのは声優界でもぐう聖(とっても良い人)で知られる高垣彩陽さんで、個人の活動や出演作品も追っていた。
一方で豊崎さん、戸松さん、寿さんもゆるーく追っていて、個人のラジオを聴いたりCDを買ったり、なんやかんやグループ全体を推していた。
当時から比較的仲の良いグループだったと記憶しているし、そんな人間模様も好きだったのだ。
そして今推しているグループ・日向坂46も似たようなスタンスだ。ものすごくお金を落とすオタクではないが、ゆるく長くずっと推している。
色々あってライブに行けない時期も長かったが、その分前身グループの頃からずっと番組や活動をチェックしていた。最初は手探りだった子たちがどんどん自信をつけていって、迷いながらも前に進む姿に勇気づけられた。
2期が加入してからはメディア露出も増えてきて、いよいよ本格的に一つのグループとしての色を見せてきた。
初めて出たアルバムはかじり付くようにヘビロテしたし、日向坂としての1stシングルが出ると聞いた時は自分のことのように嬉しかった。
そんな成長の過程を見るのが楽しくて、未だに人間模様を追いながら、個々の変化について自分なりに考えたりしている。
ちょっと前までは引っ込み思案だった子がどんどん前に出るようになったり、静かでそれをキャラクターにしていた子が打って変わって自己開示をしてくれるようになったり、本当に色んな変化を見せてくれている。
それを"消費"と言われてしまったらそれまでなのだが、自分にはできない変化を次々と見せてくれる彼女たちに勇気づけられたり、色んなモチベーションに繋がっていたりする。
本当にいつも感謝の気持ちでいっぱいだ。
そんな彼女たちだが、紅白落選のニュースはおそらく多くのファンに衝撃を与えた。薄々感じていた不安の発露、というべきなのか、かなりザワザワしたと記憶しているし、その余韻は今も残り続けているように感じる。
でもずっと後方腕組みオタクをしてきたオタクからすると、それでもただひたすらに応援することしかできないし、今の彼女たちに目を向けてあげることが大切なのかな、とも思う。
悔しさをバネに、なんて言ってしまうと美談のようだが、その中で彼女たちがどう変化していくのかに目を向けてみると、意外なほどポジティブな側面も見えてくる。
そしてそんな面が見えてくると自分もなんだかポジティブになれている。オタクとはちょろいのだ笑
問題はどうやって還元していくかである。受け取った分のポジティブを推しに還元していくのも推し活の醍醐味だと思う。
CDビジネスが異を唱えられる今、ただそこにお金を注ぎ込むだけが貢献ではない。一人一人が四苦八苦しながら何が一番の貢献かを考えるのも、もしかしたら大切なことなのかもしれない。
なんてことを思った深夜1時43分。
自分にできること、何かあるといいな。