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大好きの返事は大好きでなくても。

「クリスマス会おうね」

そう言って、お昼にいつものホテルで会う約束をしていたのに。


当日の朝に急遽彼の都合で会えなくなった。


当日にドタキャンなんてよくあること。
ただそれがクリスマスの日だったというだけ。


元々、クリスマスに会えるなんて
思ってもいなかった。

私にとってクリスマスは
恋人とのイベントではなく
子どもたちとのイベントだ。


それなのに、
会えると思ってすごくすごく浮かれていたんだ。


プレゼントなんて毎年用意していなかったけど、
会えるならと、
誰にもバレないようなささやかな
プレゼントを急いで用意して。

ホテルで食べるお弁当は
いつも以上に豪華にして
2人だけの小さなパーティーを
開こうとしていた。


なのに会えなくなった。


全然平気。

全然いいよ。


ドタキャンの電話のとき、
多分私は全然笑っていなかった。


一気に冷め切った感じだった。


お昼頃、予想通り彼は心配して
電話をしてきた。


「ほんとごめん。年内って、まだ会える日ある?」

「うーん、もう冬休みだし、分からない」

「仕事の後とかに少しでもいける日ない?」

「あるかなぁ、、考えとくね」



電話を切ったあと、
彼の為に作ったクリスマスメニューの
お弁当を1人で食べる。


こんなに虚しいことはあるだろうか。


しばらくして子どもたちが帰ってきて、
ようやく心は落ち着いた。


子どもたちとはイブの日にいっぱいご馳走を
作ってお祝いしたけど、

「今日もやっちゃおうか!」

と二日連続でパーティーすることにした。


子どもたちと、
「今日はどんなクリスマスメニュー食べたい?」
と相談して、
スーパーに買い出しに行った。


そこで、彼の好きそうなケーキを目にしたんだ。

彼は甘いものは苦手だけど、
珍しい見た目をしているケーキや、
これ何の味?みたいなよく分からないものには
興味を示す。


これ、買ったら喜びそうだな、、
あー彼と一緒にケーキも食べたかったな、、


って考えたら、
無性に声が聞きたくなった。



LINEで「今電話できる?」

返事は即答で
「できるよ!」

と返ってきてすぐ電話がきた。

「さっきは素っ気なくてごめんね」
って謝ると、

「え、そんなことなかったよ?」
と彼は全然気にしていなかった。


「これだけ伝えたくて電話したの。メリークリスマス。いつもありがとう、大好き」


「あれ、去年はそんな言葉なかったのにどうしたのw」

「去年より、気持ちが増し増しになってますw」

「なるほどw」


やっぱり、大好きの返事は大好き、
ではないけど、
それでもいいんだ。

私が彼を大好きで、彼はそれを受け入れてくれる。


彼からの大好き、がないと寂しいときもあるけど、
今は態度で彼の気持ちが少し分かるから幸せだ。


今年のクリスマスも会えなかったけど、
私たちはどんな日だって会えば特別な日になる。


会えない日があったって、
会えない日が続いたって、
会える日がこれから先もあることに感謝しよう。


もう年内は会えないけど、
来年もたくさん会って愛を伝えれたらいいな、、♡

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