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【エッセイ】清澄という街

清澄。
当時は行く前から名前が好きだった。
けれども、それは片想いで終わった。

初めて訪れた時は、散々だった。
行こうと思ったカフェが、まさかの臨時休業。
パン屋も遅めの夏休みとのことで、
これまた臨時休業。
しかも、途中から雨に降られるという始末。
結局、清澄庭園で亀に癒されて街を後にした。

「縁がないのかな?」と、そう思っていた。
けれども、リベンジの機会は突然やってくる。
雑誌で見つけた宿泊施設が、清澄エリア。
これはもう…泊まるしかない!

改めて訪れた清澄エリアは、
やはりいい街だった。

コンパクトに色々詰まっている感じ

小学生が通り過ぎたり、
買い物中の奥様がいたり…日常が流れている。
街の装いにこの雰囲気が加わるから、
きっと素敵に思えるのだろう。

東京でまた訪れたいと思える街に
出会えるなんて…考えてもいなかった。

橋の真ん中でちょっと立ち止まり、
川の向こうに見える夕暮れを眺めながら、
そんなことを考えるのであった。

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