肺に穴が開きました。そして身体に穴を開けられました(その6)

病棟に案内され、着替えをする。
入院に当たり諸々の書類記入と説明を受ける。
処置は夕方に行うのでベッドでぼんやりと
待つ事になった。

空気だけでなく水も溜まっているため、
注射器ではなくカテーテルを挿入して空気と
水を出す「胸腔ドレナージ」と言う処置
をするとの事。

とりあえず待っている間に院内wihiの接続を
スマホとノートPCで設定し、radikoでいつも聞いているAMの番組を聞いてたら看護師さん
が車椅子を持ってやって来た。

「では処置に向かいます」
車椅子に乗せられ階下のレントゲン室へ。
撮影して確認する必要があるとのことだ。

上半身裸になりレントゲンの硬い台に横になって左手を上げ首の後ろに手を置く。
脇の下辺り、肋骨の間を手探りして挿入部位の
当たりをつけているのだろう。

昔から痛いのには強いのだがくすぐったいのは
苦手である。身をよじりたい衝動を抑えてはいるがその後の2度にわたる消毒もあり背筋が
ゾクゾクっとした。

2箇所程麻酔を打たれ、何かでつつかれている。痛くはないが徐々に深く入っている感覚は
明確にあった。

カテーテルを挿入する時、若干の痛みは走ったが特に問題無く処置は終えたようだ。

起き上がると腹にピタリと何かが触れる。
医師が持っていたボールペンよりはかなり太い
カテーテルが脇の下からぶら下がり、その先には空気清浄機位の大きさがあるキャスター付きの機械が付いていた。何でもこの機械で体内の気圧を調整しつつモニタリングもするとの事。
移動時はバッテリーで動くがベッドにいる時は
コンセントに挿しておいてくださいと説明を受けた。

しばらくはどこに行くにも(トイレ位しか行くとこはないけど)これを押しながらの移動だ。

後は病室で寝転び、ただひたすらに水と空気が抜けるのを待った。

その間見た映画2本。バラエティー番組の見逃し配信を多数,。YouTubeの番組多数。
radikoのタイムフリーもよく聞いた。
備えつけのテレビは結局見なかった。

結局4日でカテーテルは抜けた。
肺の穴も塞がっているのが確認でき、体内には
若干空気は残っているが自然に抜けるらしい。

息苦しさは完全に無くなった。
これを書いている今は退院日の朝である。

明日からまた普段の生活に戻る。

稀に起こる事とは言え自分でも認識していたのに1週間放置していたのは反省点である。

次に何か起こる事があっても様子を見るのは
3日を限度としようと思った。

今夜は6日ぶりにタカラ焼酎ハイボールで
ささやかな快気祝いをする事にしよう。(了)

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