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10年以内にライフルの許可を取る方法~前編~


後編は有料にします

銃を撃たない方々にはイメージの湧かないタイトルかも知れませんが、これは銃初心者にとっては喉から手が出るほど欲しい情報かと思います。
かつ、あまりバラ撒く情報でもないので、核心の情報については有料にしておきたいと思います。

ただし、購入して下さった方が、「こんなの知らなくて良かったよ!」と思わないように、前もってどんなことを書くかここで発表しておこうかと思います。

散弾銃とは

さて、銃の所持許可(第一種)を取った初心者の皆さんが、まず所持できる銃は散弾銃です。それから10年経過してやっとライフル銃が取得できます。これは基本どうしようもありません。
それだけライフル銃は所持に関わる障壁が高いのです。

さて、散弾銃と聞いて、皆さんが良くする勘違いが、その名の通り「散る弾」を使って鹿を獲っているんでしょ?というものです。
これは通称バラ弾などと呼ばれるもので、色んな弾のサイズはあれど、蝦夷鹿を獲るのに使っている人はほぼいません。

この赤い弾が皆さんのイメージするバラ弾

バラ弾では弱すぎて、蝦夷鹿を殺傷するのには不十分だからです。
そこで登場するのがスラッグ弾(スラグ弾)です。
これは、通称一発弾とも呼ばれ、一つの金属の塊を射出します。
写真一番右のものがそれです。北海道では鉛製のスラッグ弾は使えないので銅製か鉄製のものを使います。


銅製の弾。貫通力がないため
鹿の身体の中で止まっていることも多い。


「散弾銃」という道具で「一発弾」を撃つ、というのがなかなか混乱を誘い、初心者には「???」という感じでしょう。
そして、さらに混乱を招くのがハーフライフル銃というジャンルの銃です。
意味が分からないでしょう?笑

これはスラッグ弾を撃つことに特化した銃で、銃本体の形は散弾銃なのですが、銃身の半分以下の長さでライフリング加工が施されています。
ライフリングというのは弾の通り道に彫ってある螺旋状の溝のことで、弾に回転を与えることで直進性を上げ、命中精度に貢献します。
これが全長に渡って彫ってある銃がライフル銃と定義されるので、いくら散弾銃の銃身を使っていても銃身全長にライフリングが彫ってあればそれは銃刀法上の定義ではライフル銃になりますので、初心者が持っていたら法に触れます。
というわけで、銃身の半分の長さでライフリングを彫り、スラッグ弾の命中精度を法律の範囲内で極力上げたのがハーフライフル銃というわけです。
警察の許可に関わる書類上は「散弾銃及びライフル銃以外の猟銃」と定義されます。
そしてこの銃専用に設計された弾がサボットスラッグ弾です。
一発弾の周りにプラスチックのカバーがしてあり、そのプラスチックがライフリングに噛み、内部の銅弾に回転を与えます。
射出するのはその銅弾のみになります。

自分なりの理解を整理すると

➀バラ弾では大型四つ足動物が獲れない!
②一発弾を使おう!
③命中精度が悪い!ライフル銃使いたい!
④経験歴10年未満の猟師は散弾銃しかダメ!
⑤じゃあ散弾銃をライフルの様に改造しよう!
⑥全長にライフリングしちゃダメだから半分にしよう!
⑦それに合わせて弾もサボットスラッグ弾を開発!

という流れではないでしょうか?

このように、初心者は大型動物を取ろうと必死になって工夫した末の産物:サボットスラッグ弾を使います。
が、それでもライフル銃の足元にも及びません。
命中精度、威力、射程距離、全てが別次元と考えていいでしょう。


散弾銃vsライフル銃

例えば今年で4猟期目の僕は、蝦夷鹿を撃つのに大体70m以内にまで近づきます。逆にそれが出来なければ撃ちません。バイタル(致命傷を与えうる場所)に当てる自信が無いからです。
120mくらいでバイタルに当てたこともあるのですが、使っていたのが比重の軽い鉄製の弾だったこともあるのか、鹿はそのまま逃げてしまい、回収不能でした。


こちら、鉄製の弾
銅弾よりさらに弱く、ほぼ貫通しない。



肺から血を出していたので確実に死んでいるはずですが、追跡不能でした。
ちなみに、この距離で撃っていても鹿の捕殺率は30%程度です。
また、大体の鹿はこの距離に達する前にこちらに気付いて逃げます。

よく「サボットスラッグ弾、300mで当てたことがある」や「2年目で熊を何頭か獲っていた」や「1年目からバンバン100mオーバーを当ててた」と言った話を聞きますが、基本的に彼らの言う事は聞かない方が良いでしょう。
彼らは特別に射撃の腕が良かったのです。
派手でかっこよく聞こえますが、僕のようなノーマル猟師はここを目指すべきではないと考えます。もし僕が同じことをしようとしても、、、
・300mでコンスタントには獲れません。ほとんど弾の無駄か、半矢の鹿を作るだけです。
・熊撃ちは命がけです。威力の弱いサボットスラッグ弾で挑む相手ではないと考えています。
・100mオーバーで当てても回収できない鹿が相当数います。

ただし

もしライフル銃を持っていたら話は別です。


ライフルなら300mの遠距離射撃にも現実味が帯びます。
熊を殺傷する威力もあります。
100m~150mはライフルに適した距離になります。

しかもこれだけ威力も射程距離も高いのに、意外にもリコイル(打った瞬間の反動)はスラッグ弾に比べて小さいのです。これもまた命中精度に寄与します。

ライフル銃が欲しい!!!


ここでようやくタイトルの内容になります。

これだけライフルの優位性を説けば自ずと皆さんライフル銃を取りたくなるでしょう。
ただし、基本的には前述の通り最初に銃の所持許可を取得してから10年は我慢して下さい。
一般的に銃を購入、狩猟に行くとなれば、銃、スコープ、車輛、車両改造費等で出費はかさみますから、それなりの財力は必要でしょう。
すると早くても銃を撃てるようになるのは20歳過ぎくらいでしょうか?
そのパターンでもライフルを持てるのは30歳を超えてからです。
通称10年ルールというこの決まり。
これって結構絶望的なルールなんです。

が、

抜け道があります。

抜け道というにはあまりに細く、ほとんどの人に適用されません。
しかも調べても公式ではこの情報は出てきませんでした。
銃砲店の方に聞いても、僕の通っているお店の方は知りませんでした。

さて、どうやって10年未満の初心者がライフルを取得するか、後編でタネを明かしましょう。

※後編はライフルを取りたいと考えている所持歴10年未満の方にしか価値はありません。くれぐれもそれ以外の方は課金しないようにしてください。
損します。笑

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