憧れの地ふもとっぱら【キャンプ日記】
2つの夢を昨日叶えてきました。
それは、
「富士山の目の前でキャンプをする。」
「星空を見ながらキャンプをする。」
ということです。
この2つの夢を一緒に見ていたのは、小学校からの尊敬する2個年上の先輩です。この人とは、大学1年生の頃に、「ハリーポッターの仮装一式を買って、身につけながらホグズミードとホグワーツを歩く。」という夢も一緒に叶えました。
先輩ですが、何度も一緒の夢を見てきた、同志でもあります。
これから何度も出てくるので、同志と呼ぶことにします。
キャンプを好きになった
私は、キャンプが好きです。
中学の頃は家の目の前にある畑にテントを立てて寝食を過ごし、高校の頃は同志のおばあちゃんの家の脇で何度かテントを立ててキャンプをしました。
初めての本場のキャンプ場は、柏市にある「RECAMPしょうなん」です。これも、同じく、同志ともう1人の先輩の3人で行きました。
一人暮らしを始めた大学1年生の頃には、徒歩キャンプ兼ソロキャンプに初挑戦しました。奥多摩にある「氷川キャンプ場」です。川のせせらぎを聞きながら行い、朝雨が降ってきて、帰りの電車が大変だったことは忘れません。
そこからしばらく時間が経ち、今年のお正月に年越しキャンプを同志と行いました。場所は、「日川浜キャンプ場」です。拠点から日の出を拝めるのかと期待していたら、まさかの徒歩で海まで移動する必要がありました。残念。このキャンプサイトは電源付きだったため、同志が持って来たホットカーペットが大活躍でした。
そして、今年の4月。自分の誕生日を館山にある「キャンプマナビス海サイト」で過ごしました。到着から1時間ほどで雨が降り始め、露天風呂付きなのに景色が見えない、雨音がうるさくて車で寝る、といった災難から22歳が始まりました。
そして、
ついに!
憧れの!あの!有名キャンプアニメゆるキャンでも登場した!!
「ふもとっぱら」 に行ってきました!!!
ふもとっぱらへ
千葉県からふもとっぱらまでは、Googleマップで約3時間半の大移動。車は、私の愛車のハスラーで行くため、助手席に同志を乗せて、私がずっと運転です。高速代は同志が持ってくれるという太っ腹。バックミラーに被らないギリギリのラインで、パンパンの荷物を後ろに積み込みいざ出発。高速に乗る前に、ガソリンを満タンにし、タイヤの空気圧も確認してもらいました。時刻10:30。
時刻12:00。私たちは舞浜の手前にいました。事故渋滞です。本来通る予定だったルートの首都高が通行止め。出発1時間半でまだ千葉県。
東京に入り、レインボーブリッジを渡り、私が苦手とする環状線へ突入。渋谷や新宿、池袋といった名所の脇を走ります。緊張のあまり、突然尿意に襲われました。まあ、どこかパーキングがあるだろうと思って、1時間。中央道を走っても走っても、パーキングの標識はない。途中途中で渋滞にもハマり、限界を迎えそうでした。運転中ここまで、しんどかったのは初めてです。パーキングがないため、出口を出て、ミニストップで休憩をしました。時刻は13:00を回っており、出発から2時間半が経過していました。目的地までは、まだまだあります。
再出発をし、談合坂サービスエリアでスタバのコーヒー豆を購入し、河口湖近くのスーパーで食料を買い、走り続けます。
15:30。ついに 富士山 とご対面。
ジブリ名曲集を流しながら、山々の道を走り続けます。歌と風景が合う。
そして、16:10。ついに目的地に到着。出発から約、5時間半の大移動でした。
富士山を具現化したら、どんな人になるだろう。
チェックインを高速の有人料金所のような場所で済ませ、2日間を過ごす拠点場所探しが始まった。ふもとっぱらでは、サイトごとの予約ではないため、敷地内のどこにでも車を置いてテントを立てていいのだ。この拠点探しが、キャンプにおいて最も重要かもしれない。地面の状況、トイレやシャワー室(ふもとっぱらでは温泉)といった水回りの近さ、眺望、全ての条件が良い場所を探す。
すでに、多くのキャンパーたちが拠点にテントを張り、夜を迎える準備をしている。そのため、良いと思った場所はすでに人がいる。少し、水回りから遠い場所かったが、富士山の眺めがよく、周りに人が少ない場所を確保。
すでに日の入りの時間を迎えていたため、急いでテントを張る。
今回のキャンプ飯のメニューは、簡易的なものだ。米・鍋・肉・酒。
メスティンでご飯2合を炊く。小さな鍋でプチッと鍋の素、鍋用カット野菜、豚肉を使った、旨辛味噌鍋。大きなガーリックステーキ1枚。カットステーキ6切れ。
これを男2人で分け合う。
お酒も買った。いくつか買ったが、売店にあったふもとっぱら限定「富士山に乾杯ビール」に惹かれ、その一本で満足。
今回、大きな失敗といえば、明らかに 焚き火 であろう。
敗因は、広葉樹を買ったこと、針葉樹を買わなかったこと、うちわを持ってこなかったことだろう。あと、日が落ちる前に到着できずに、薪割りを頑張れなかったこと。
広葉樹は、長く燃焼するが、火がつきにくい。
針葉樹は、燃焼時間は短いが、火がつきやすい。
こんなキャンパーなら知ってて当然なことに気付かずに、広葉樹を購入してしまった。まだまだビギナーだ。一番いいのは、針葉樹で火をつけ、燃え上がってきてから広葉樹を投入することだ。次はそうしよう。
ご飯を一旦中止し、我々は施設内にある簡易的な温泉へ19時に向かった。少し早いが、時間が21時まででその時間付近は混みそうだと考えため早めの入浴を決断した。いつもならぬるく感じるはずのシャワーの出し始めさえ、火傷を危惧するくらいの熱さを感じた。そのくらい体は冷え切っていた。42度のお湯が徐々に体の芯を温めていく時間が、ゆったりと流れていく。
拠点に戻り、外を見上げると、満点の星空が広がっていた。
何度も何度も写真を撮る。
一眼レフよりもIphone15のナイトモードの方が簡単に綺麗に星が撮れることは悔しかった。
富士山に隠れていたオリオン座が徐々に起き上がってくる。
一番星と呼ばれる、北極星は真っ直ぐこちらを照らしてくる。
夜の22時。温かい飲み物を欲し、普段なら絶対に飲まない時間帯にコーヒーを淹れる。先ほど寄ったスタバで本日のコーヒー豆というものを無料でいただき、ミルでひく。冷え切った水を飲む時間をかけてゆっくりとお湯に変え、弾いた豆の上にぽたぽたと垂らしていく。こぼした水は徐々に凍り始める。ふもとっぱらは標高800mほどの場所に位置するため、外気温は氷点下である。
22:30 。辺りが凍り始める中、電気を消し自分で淹れたコーヒーと共に空を眺める。
目の前にニッポンイチの山、富士山を前にする。圧倒的無力感が心地いい。
歯を磨くついでに、湯たんぽに水を入れる。
湯たんぽを温めながら、寝る準備をする。
体を丸くしながら、眠れる体勢を探す。
常に寒さを感じながらも、足先からくる温かさと共に目を閉じる。
不便さが醍醐味
6:00 起床
日の出を見るために、6時に外に出る。
車も机も、外にあるものは全て氷を纏っている。
富士山も寒さを防ぐかのように、山頂は雲のニットを被っている。
朝のコーヒーを作る。
朝ごはんは、ホットサンドにしようと計画をしていた。しかし、予想以上の寒さだったため、温かいものが食べたくなった。
カップヌードルカレー味をすする。
太陽は、富士山の左肩から現れた。
雲に覆われているのが残念だが、太陽の光によって体は温められていく。
陽の光の偉大さ、忘れることはないだろう。
今回のキャンプは、貼るホッカイロに命を救われた。
腰と脚に2枚貼るだけで、寒さを和らげることができた。
至高の時間
太陽の光で、徐々に体は温められたが、まだまだ寒い。
体を動かすことにした。キャンプ場内を散策。
荷物になるため持ってくるかどうか悩んだモルックを2人でやった。シンプルなゲームだが、これが楽しい。本来ならば50点先取した方が勝ちのゲームだが、物足りなく100点先取が勝つというルールにかえ、1時間ほどやった。どんどんと服が脱げていく。
体を動かすことが一番、体を暖かくなる。
レストランのような施設もあったため、ここでランチを済ませる。
カレーとバーガーで悩んだ結果、豚と鹿を用いたハンバーガーを食した。
富士山が目の前に見える席を取ることに成功。何度見ても、感動する。
片付けを1時間半ほどで終わらせ、キャンプ場を後にする。
このまま帰るのも名残惜しいので、温泉へ。
「富士眺望の湯ゆらり」に到着。
名前の通り、富士山を露天風呂に入りながら見ることができる。
温泉の種類も充実しており、時々雪も降ってきた。
キャンプは楽しく、心の健康を回復させてくれるが、体には結構応える。
そのため、キャンプ後の温泉は、体に染みる。
至高の時間である。
徐々に帰りの運転への不安が募る。
無の時間
帰りは河口湖インターから高速道路に乗る。
せっかくなので、富士急ハイランドへも行ってきた。入場自体は無料だが、門までで我慢をする。1つでもアトラクションに乗ったら、帰りの車の中で何かが起きてしまう気がしたからだ。
楽しそうな叫び声が聞こえてくる。
富士急から、同志の家までは3時間半だ。
今回は、ナビをIPhone純正のマップにした。首都高を通らない道を案内してくれた。距離としては遠回りだが、首都高では渋滞が発生していたため、帰る時間は圏央道の方が早い。
静岡県から山梨県、神奈川県、東京都、茨城県を通り、千葉県へ。
徐々に街灯が少なくなり、光り輝く施設もなく、暗闇の中をただ黙々と進む。
同志には申し訳なかったが、運転に集中しすぎて、車内は静かだった。イナズマイレブンメドレーと同志の歌声が車内に響く。
なんとか最寄りのICまで到着し、すき家で夕食を食べる。
疲れた後の牛丼並盛りは、格別である。
午後8時に、僕たちの夢のキャンプデイズは終了した。
キャンプは、不便である。
しかし、その中で、どう楽しむか、どうその瞬間を生きるための衣食住を整えるか、思考し、行動し、我慢することで、生の実感を教えてくれる。
今このノートを家の庭で書いている。
机と椅子を広げ、徐々に西へ傾く太陽の光を浴びながら、書いている。
この2日間で夢を叶え、身の回りにある幸せを再発見した。