目からウロコの猟犬の育て方
はじめに
私は福岡県北九州市で、主に猟犬を伴った猟銃での有害鳥獣駆除をしています。
捕獲対象鳥獣はイノシシで、猟隊に所属し交代で勢子を努めています。
その活動の様子を YouTubeやブログなどで配信していますので
まだご覧になられていない方は、ぜひそちらも合わせてご覧になってください。
ここではイノシシに特化した猟犬(和犬)の情報を発信します。
こういった猟犬のハウツー本というのがない中、後世に残すためにも書き記しておきたいと思ったのがきっかけです。
狩猟の一番の醍醐味というのは、やはり猟犬を使って獲物を獲ることでしょう。
自分が飼養し、訓練した猟犬で獲物が獲れると、この上ない喜びを感じます。
実際、私も未だに自分が使役した猟犬がイノシシを起こし、自分自身が撃って獲ったときはもちろん、猟隊の仲間の発砲音が鳴ってイノシシが獲れると、涙が出てくるほど嬉しいものです。
いい猟犬を持つとあなたは仲間から信頼されるでしょうし、単独猟においてもあなたは猟犬に絶大な信頼を抱き、猟犬はその期待に応え、あなたに撃たせてくれるでしょう。
これから狩猟を始めようと思っている方、実際狩猟を始めて猟犬の飼育にトライしてみたいけれど、どうやっていいか分からない方向けに、なるべく専門用語は使わずに誰でも分かりやすくご紹介します。
猟犬の入手方法
猟犬と一言で言っても、大きく分けて和犬と洋犬がいます。
どちらがいいかは、あなたの好み次第。
単独猟、もしくは巻き狩りとも呼ばれるグループ猟でも変わってきますし、特定の犬種を好む方もいらっしゃるでしょう。
狩猟初心者が、まず1頭目に迎え入れる猟犬は、何でも狙えるマルチな犬種よりもイノシシならイノシシ、シカならシカに特化した犬種をオススメします。
なぜかというと、ヤマドリやキジ、小綬鶏(コジュケイ)、カモなどといった鳥類と、ウサギやアナグマ、タヌキなどの小動物、シカやイノシシ、クマなどといった大型獣全て狩猟スタイルが違いますし、そもそも猟銃の種類や弾も違います。
初心者が陥りやすいことの1つとして、何でもやりたがることが挙げられます。
狩猟を始めた当初は、あれも獲りたい、これも獲りたいと思うものですが、野生鳥獣は僕らが想像する以上に生きることに対しての執着心はものすごいもの。
はっきり言ってなかなか獲れません。
“いやいや、 YouTubeでよく獲れているじゃないですかー!”と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、極端に言えば、獲れたときだけ動画を配信しているだけなんです。
(私の場合は獲れなかったときも配信していますが…)
そういったことから、鳥類を狙うのであれば鳥猟犬。
イノシシを獲りたいのであれば猪犬(ししいぬ)、シカを獲りたいのであれば鹿犬とハッキリ決めることです。
対象鳥獣をどれにするかを絞って始めた方が、早く猟果に恵まれます。
早い段階である程度の猟果に恵まれた方が、モチベーションの維持にも繋がりますので、そういったことからも特化した犬種をオススメします。
ここでは、猟犬を使った狩猟の最高峰とも言われる猪猟に特化した猟犬の入手方法と費用、猟犬の役割、訓練の仕方から実戦、そして繁殖までご紹介します。
この記事1つで全てを網羅(もうら)する今までにない猟犬のハウツー本です。
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