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青臭い思い×目標管理

Hundreds Colorsです。
キーワードは「思いと目標管理は成立する」です。

6月は人事評価のまとめの季節という企業も多いのではないでしょうか?

ちょー極端な話。
高い人事評価=「結果にフルコミット」に500%と思うか?
高い人事評価=「青臭いけど熱い思いがじーっと伝わってくる感じ」の本気度と結果か?

思いと語るためのミーティングをやっているか?

月曜の朝、仕事が始まる時に、何から始めているだろうか?
もしかして:
 -突然のweekly to do のミーティング?
 -今日の会議スケジュールの段取り?
 -先週の業務の積み残しと実行計画の確認?
 -週末、どんな楽しいことしたの?
 -家族は元気?

と言うようなトピックがあると思う。
どちらかと言うと、トピックがあったら、それ自体がハッピーな仕事の始め方なのかもしれない。

私が尊敬する経営者&研究者は、毎週月曜の朝9時に「週末にしたことを全部話す」か「家族を含めた最近の楽しいことや辛いこと」を話すようである。
それも、3人で1時間。
これを多いと捉えるか?少ないと捉えるか?または、妥当でしょ!と思うか?

この話題を冒頭に出すことで、私が言いたいことは「雑談をすることで、仕事仲間がどのような状況に置かれているかを自分事として、感じ取れることの価値がある」だ。

組織開発や人材育成の仕事をしていて、「リーダーシップ」について扱う時、参加者からよくいただく話題がある。

「共助」「共感」「チームワーク」「自分事」など、人数が集まっただけの集団(=グループ)をチームという目的によって集まっている仲間または共同体とするために、相手のことをよく知ることが大切だと言われる。

「頭ではわかるが、口下手な人は、何をすればいいのか?」
とよく質問を受ける。

口下手なのであれば、同僚に質問をすることをやめて、「自己開示」したら?と勧めている。

相手のことを知りたいなら、自分をオープンにさらけだす方が早い。
Expose yourselfなのだ。
「どうすればいいか?」と言った方法論ではないのだ。

形式ばった会話から、相手に共感する確率は高くないだろう。
形式ばった仕事での飲み会から、共感が生まれにくいのと同じことだ。
圧倒的に形式から外れた「おしゃべり」から、「え!そうだったの?もっと早く言ってよ」というような共感が起き、一気に自分事になる方が多いはずだ。

いつもの得意の管理しないミーティングをオンラインでやることにした。
理由は単純で、新型コロナウイルスのため、関わる会社のみなさんがギスギスし始めたからだ。
準備を進める中で、最近の予測が不可能な状況だからこそ、「仲間の顔」を見る「場」が必要ではないか?と思ったのだ。

いつもながら、1:1の秘密結社のように始めて、2週間程で5回くらいオンラインミーティングをしたら、気がつけば10人くらいのマネジャー層と午後3時頃のおやつの時間に堂々とonline coffee breakをしている。

これが、思ったよりも効果が高い。
リアルタイムに近い現場の情報交換はもちろんのこと、狙い通りになったのが「雑談の時にこそ、人間は熱い熱い思い」がポロリと出るということだ。

やはり、そうなったのだ!嬉しい!
オンラインでもオフラインでも関係なく、お茶を飲みながらの雑談をするような場は個人の熱い思いが表出しやすいし、その思いの視座は高い上に本気なのだ。

冒頭で紹介した私が尊敬する経営者&研究者は、そのインパクトをわかって月曜の雑談を本気でやっておられる。
さらに、その方が「この雑談の本質的な目的はチームビルティングなのだよ。公私共に相手の状況がわかっているからこそ、お互いが弱い立場になった時に、そこは私がカバーするから!と言い合えるだろ?!」、とおっしゃっていた。
本質だと思った。

目標管理を数値から逆算しない!

目標管理研修をする時に、熱い思いは引き出すことはできるが、それを6ヶ月の目標に落とし込む時に、よくある罠が潜んでいるのだ。

熱い思いから始まった目標が、いつの間にか、『○%アップ」のように数値をクリアすること自体が目的にすり替わることがある。本人は一生懸命に考えているので、このズレに気が付きにくい。

「ところで、その数値って何のためですか?」と問うてみると、目が覚めたように「違うんです!」と言われる。

このようなことがあるので、経営者とディスカッションを重ねて、「売り上げ目標」を目標に入れることを禁止したことがある。つまり、数値から逆算したことを目標にするのをやめたのである。すると、先輩からは性悪説よろしく、「売り上げを考えない仕事はボランティアか?」とお叱りを受けたことも何度もある。
何事も右肩成長は起こりにくい状況の中で、数値目標だけを目標にするのはナンセンスであると思っていた。

ドラッカーが提唱する目標管理の本質に立ち戻ると興味深い気づきが得られると思う。
目標管理はManagement by Objectives(MBO)と言う表現が知られている。
実は、ドラッカーはそう言っていない。
ドラッカーはManagement by Objectives and the Self Controlと言う表現をしている。

私はこのthe self controlを「目標は数値ありきで逆算してはいけない」と解釈している。数値はあくまでもスピードメーターとして認識しておいた方がいいと言うことを仕事でよく話すようにしている。

大切なのはthe self controlをdriveにするために「思い」があると思っている。

【考えたこと】思いがあるから目標管理が機能する

「思い」を目標に組み込む時、常に提唱することがある。
それは「セリフ目標管理」である。

それに取り組むことで、「関わる人になんて言って欲しいか」=「セリフ」をたくさん書き出させてKJ法で分類したり、ワクワク順で並べ替えてもらうことにしている。

せっかくやろうとしていることなのにも関わらず、肝心のセリフが生々しく出てこないということは、思いの温度は低いということなるとしている。

思いがあるから、自分の中で最上段から思いが大義名分という形で表現される。それに対して、相手の進捗を確認して自分を鼓舞するための数値目標を立て、かつ実行可能な計画を立てるのがself controlとしての目標管理であると考えている。
端的に言ってしまうと、そうでないとコミットしないし、継続しないのだ。

チーム全員が本気になるのは、目標設定をする技術的なことが重要なのではない。

目標がうまく機能するためにこそ、「雑談」がインパクjとを生むことにつながるというのが、効率ばかり求めた企業に対しての問題提起になる気がしている。



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