書籍紹介 検察官が書いた本(法律書以外)
はじめに
検察官が在職中に書く本は、犯罪捜査に関するものや刑事訴訟に関するものなど、実務上、警察官や検察官のために書くものが主流で、普通の読み物としては大しておもしろくありません。
しかし、退官後に書くものは、在職中のことを回顧して書いたり、検察のことを批判したりしていますので、読み物として興味深いものかと思います。
特捜検事ノート
古い本ですが、「東京地検特捜部⽣みの親」とされる河井信太郎⽒(昭和17年検察官任官)の著作です。この本は、普通の読み物としてもおもしろいですし、これから検察官になろうという人は必読でしょう。
「特捜検事ノート」は、現在絶版になっている「検察讀本」の前半「第一篇」を収録、改題したものです。
鬼検事の休息
地下鉄サリン事件発⽣当時の東京地検刑事部⻑だった神垣清水⽒(昭和48年任官、25期)の著作。
実務的な本になってしまいますが、神垣氏の捜査手法をまとめたものが「実践捜査問答」です。
検事失格
佐賀市農協背任事件の主任検事だった市川寛⽒(平成5年任官、45期)の著作です。ほろ苦くも、真実を明らかにしたものです。
検察の正義
最後に検察を批判した郷原信郎氏(昭和58年任官、35期)の著作です。