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文学フリマ東京36で出る本まとめ

東京文フリの季節ですね。
直前になりましたが、文学フリマ東京36で出る(関わってる)本についてお知らせです。

①大阪大学感傷マゾ研究会『青春ヘラver.7「VTuber新時代」』

毎度お馴染み、主宰しているサークルの新刊です。今回の特集は「VTuber」で、VTuberの存在論、表現論、メディア論、音楽論、歴史、エッセイ、インタビュー、小説など盛りだくさんです。
自分は「『VTuber』の倫理学を検討する──バーチャル・アイデンティティと『場』の形成」という原稿で、VTuberの存在を特にバ美肉とアニメーションの比較から論じ、同時に推し文化が形成するコミュニティの倫理学を検討しています。特装版ではCDが付いてきます。


②大阪大学SF研究会『時間SFクロニクル:廻』『時間SFクロニクル:刻』

これまたお馴染み、大阪大学SF研究会の新刊です。テーマは「SFと時間」。2冊組になっており、『刻』の方では編集長をやっております。原稿としては各種作品紹介やコラムを執筆したほか、「新左翼運動における「革命」の想像力とラブコメの〈宙吊り〉構造」という、いわば『うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー』論を書いています。押井守の学生運動的なバックを振り返り、ラブコメの遅延構造に言及する論考です。


③大阪大学萌研究会『もえけん!』

後輩が主宰している萌研究会に「複数化する鑑賞者と“嫁”概念」を寄稿したほか、萌え座談会にも参加しています。シチュエーション消費の観点から現在のオタク文化を外観する対談形式の文章です。座談会ではひたすら性癖の話をしているので読まないでください。


④早稲田大学ボカロマゾ研究会『ボカロマゾ vol.1』

主宰にお誘い頂き、論考「『匿名M』から考えるボーカロイドのレイヤーについて考えました。まあ、全部言わされてるんですけど。」を寄稿しました。内容としては、感傷マゾの文脈を補いながらボカロマゾ概念の基礎的な読解・解説を挟み、それをもって『匿名M』を例に初音ミクの存在論的なレイヤーについて考えています。VTuberとの比較なんかもありますので興味のある方はぜひ。


⑤『この同人音声がすごい!』

主宰しているサークルの本が文学フリマで初頒布となります。新刊…ではありませんが、冬コミで出た同人音声本を持っていきますのでぜひ。100本レビュー、座談会、データ分析、ファスト消費と音声、ドスケベシスター論など盛りだくさんです。


⑥おまけ:大阪大学文芸部et-cetera『et-cetera vol.52』

実は阪大文芸部の冊子でも編集長を務めており、おそらく自分の最後の仕事です。編集の他、佐薙概念名義で小説『鯨の唄』を寄稿しています。残念ながらオンライン通販は行なっていませんが、関心のある方はお気軽にお声がけください。


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