古傷の恐怖
出た、「古傷」。
西企画のゆうきこよみ2022年2月の過ごし方ポイントは、「古傷の治療」。
現在の私にとっての目下の最大の古傷は、歯。金属アレルギーが判明したので、メタルフリー治療中。大工事。
なんとなく古傷を治療しているという安心感を持って過ごしていたけれど、しかし、古傷は他にもあった。思わぬところから発覚して、焦った。
確かに、今月の【世界の果てでも暦読み】で、Jr.先生は「古傷というのは、治ってません。治ってない昔の傷です」というようなことを言っていた。
……確かに、「古傷が痛む」という言い回しがあるけれど、治っていたら痛まない。治っていたなら、それはもう傷ではない。傷あとは残ることもあるかも知れないけど。どうにかこうにか、ちょっとマシになったりして、そのままだましだましになっていたやつ。それが古傷。
身体だけじゃなくて、人間関係とか家電とかね。まあ、色々あります。
みたいな話で。
私はこのYouTubeライブを見ながら、「家電かあ……。炊飯器もヤバいまま(年末に家族全員で応募した懸賞には当たらなかった)だし、ハロゲンヒーターもヤバい……」なんて思っていた。
合言葉は、新陳代謝・修理修繕・廃棄である。
⭐︎
そのLIVEを視聴してから数日後。子供が「iPhoneの調子が悪い」というので、しばらく更新せずにサボっていた、iOSのアップデートをすることにした。
パスワードの変更やアプリの追加など、諸々、子供が自分ではできないようにしているので、たまにメンテナンスしてやらなければならない。自分のもしばらくサボっていたので、一緒にアップデートした。更新作業も、新陳代謝。
しばらくぶり過ぎて、インストールにもアップデートにも、とにかく時間がかかったけれど、なんとか終了。子供のiPhoneには、「そのうち配信停止しよう」と思って忘れていたダイレクトメールが大量に溜まっていた。いい機会だから、受信拒否設定しようとauサイトへ。
求められたパスワードを打ち込むと、「パスコード失敗」の文字。ミスタッチか?
画面は、6回失敗。
待て待て待て待て。
何を間違ったの? 今日一度ミスったけど、6回は意味がわからない。
今、どのパスワード間違った? これ、auってこんなのあった? 何をカウントされた?
待機時間が経過して、再度入力。……失敗。
次の入力時間までの待機時間が、さらに長くなる。
ヤバい。
なんだこれ。
間違ったのが、au IDなのか、パスワードなのか、Apple I Dなのか、パスコードなのか。それともiPhone本体? いや、本体動いてるし。 じゃあ、暗証番号? それともスクリーンタイムの方?
……大パニックである。
そもそも、パスワード(パスコード?)を間違った気がしない……。
これを変更できるのは、私かダンナしかいないはずで、多分ダンナはそんなことしない。
……確か、これを購入したauショップのお姉さんが、「失敗回数が限界に達したら、ロックされてauショップでもどうにもなりません」って言っていたのがあったような。どれだ?
怖いので、自分のiPhoneで検索をかける。これは……iPhone本体のパスコードか? 10回でロックされるらしい。既に7回失敗しているとiPhoneは言っている。
……あと3回。手当たり次第に出来る残弾はない。
確実なのを打ち込まねば。
そこで私は青ざめた。
……IDとパスワードのメモの画像、確か私のiPhoneから消えてる……。
先日の土用前に、iPhoneのバックアップをとった。と言っても大切なデータは画像だけなので、それをパソコンにコピーしただけ。その時に、何を間違ったのか、一部だけコピーではなく移動してしまったのだ。
その中に、多分、子供のiPhoneのパスワードメモの画像がある気がする。慌てて自分のiPhoneの画像ホルダーをあさるけれど、やはりない。
紙メモはダンナが保管しているはずなので訊いてみたら、「大事なものは、全部はみちゃんに渡してるよね?」と、きた。自分の大事なもの(特にお金関係)は、絶対に触らせないくせによく言う。子供のiPhoneの契約書類は全部オマエが持ってるよ。
もうコイツはアテにならないが、ないと困るものなので探しとけと言い捨てて仕事場に戻り、パソコンを立ち上げる。
大量の画像データから、アレを探すのか……。(やりたくないから、ダンナに訊いた。無駄だったが)
ようやく問題の画像を見つけ、iPhoneに取り込もうとするが、出来ない。調べてみると、iPhoneからパソコンはLightningケーブルのみでOKだけれど、逆はiTunesが必要らしい。
……知らんかった。
そろそろiCloud、iTunesを使う時期が来たのか。面倒くさい……。
とりあえず時間がないので、モニターに映し出された画像を撮影した。後で、紙にも記録しておこう。アナログは最大の保険。アナログ万歳。
これをもとに、全てのパスワードだのパスコードだのを変更して、とりあえず10回ミスロックの危機は回避した。疲れた。
今回発覚した古傷は、誰がいつミスったかも分からないパスコード。その古傷を知らないまま放っておいたら、iPhoneが使えなくなる事故が知らないうちに起こるところだった。
古傷を見つけたら、なんらかの治療を施す。
大切。