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管理人擬きの土用明け直前の活動

(本日の記事は、何というか生々しいので、嫌な予感がする方は回避をお願いします。画像はありませんが、虫が出ます)


私は、アパートの管理人の真似ごとをしている。

真似事なのか、マジで管理人なのか、分からない。少なくとも任命はされていないから、違うと思う。

実家が、アパートを持っている。

父は、不動産屋さんに一括管理を任せっきりだ。それはとても気楽である。複数の不動産屋さんと契約していたときは、色々面倒だった。

しかし、「一括管理」という不動産屋さんの仕事が何処までなのか知らないが、正直足りない。

不動産屋さんが動くのを待っていては荒れる一方なので、日々、共益スペースの掃除をし、ゴミステーションが散らかれば片付け、故意なのかミスなのか分からない分別していないゴミの処理をする。

外灯が切れれば、(ダンナが)蛍光灯の交換をする。

夏は除草剤をまき、冬は駐車場の雪かきをする。

何故なら、私はそのアパートの敷地内に住んでいるのである。(そのアパートの一室を仕事場として借りているので、実質入居者でもある……)

……実家の物件となれば、手も出る。自分が快適に暮らすためでもある。

しかし。

非常識な住人がいると、大変なことになる。

先日退去した住人が、それはそれは非常識であった。

中年女性の一人暮らし+犬一匹。(ペット可物件なので、きちんと飼ってくれれば別にいい)

しかし。

退去後の部屋が、それはそれはひどい状態だった。入居してから、一回も掃除してないんじゃね? という。

くっそ、何してくれてんだ。内装を直して、ハウスクリーニングを入れればすむレベルを超えていた。

内装云々よりも、完全に 祓い・浄化の対象だ。

床から壁紙から、ほぼ全て貼り替えとなった。大工さんやらクロス屋さんやら配管屋さんやらが出入りするので、毎日鍵を開けなければならず、私が鍵係を仰せつかった。

穢れがたまりすぎていて、毎朝毎夕、解錠・施錠に行くのが憂鬱すぎた。近づきたくもないが、毎日行かねばならないし、放置もできないので、日々様々な手段をつくして浄化作業をし、内装工事も大がかりなものは、ほぼ終わった。

ただ、まだまだ抜け切ってないものがあるので、換気と床掃除を続けている。最後は掃除がモノを言うのだ。

すっかりきれいにして、次は良識ある方に入居していただきたい。

その部屋の目処がだいたいついたところで、私の心に余裕ができた。

……同じアパートに、あとふたつ空き部屋があるのである。

けっこう長く空いているが、あとのふた部屋は大丈夫なのだろうか? 色んな意味で。

これまで、さすがに空き部屋の点検まではしたことがないが、ここまでどっぷり浸かってしまっては、ひと部屋も三部屋も同じである。

昨日、実家へ行ったついでに、鍵を借りてきた。

そして、本日も熱中症警戒アラートが出ているが、朝から空き部屋の探索に乗り出した。

こういうことは、晴れた日の午前中に限る。

何が出るか。気分は冒険者。しかしワクワクしているわけでもなく、「面倒が起こりませんように」という気持ち。知らないですませられることを、わざわざ自ら暴きに行くのである。

件の部屋ほどの魔窟ではないだろうが、閉め切った部屋は色々……。

まずは換気が鉄則。

ひと部屋目は、退去からそれほど経っていないので、そうでもなかったが、もう一年以上空いている、ふた部屋目が酷かった。

床一面、コバエの死骸。なんだこれ。

……たまには、不動産屋さん来てるんだよね? これは仕事には含まれないのかな……。

とりあえず、私が物件探してる人だったら、ここには入んないね!

クロスも水回りも新しいのだが、このコバエだけで無理だ。入居前にはもう一度掃除が入るだろうけれど、下見の時点で入りたい気持ちはゼロ。

各部屋に設置しようと持参していたスリッパ(100均)に履き替え、出来るだけ踏み潰さないように窓を開けて歩く。

台所シンクか洗面所かお風呂かトイレか分からないが、臭いも上がっている。これは確実に水が必要な気がする。


コバエが一番酷かったのは、トイレだった。出どころは、トイレか。タンクか便器の水から出たのか……。

見たくないけど、勇気を出して便器の蓋を上げる。水はすっかり干上がっており、そこには無数のコバエの死骸……。今現在、大量に発生中ではないらしい。良かった。ごっそり動いてたら、どうしようかと思った。

流してしまいたいが、「水抜きしてあります」と、ハウスクリーニング屋さんがメモを置いていっている。おそらくトイレのタンクは空だろう。

私が勝手に水の元栓開けていいのか? ……そういうことは、あまり得意ではないのだが。

とりあえず父に電話した。

結果、猛暑の中、不動産屋さん召喚!

掃除機とハイタースプレーと水タンク持参。なるほど、そういう装備か。

臭いは、元栓を開くことなく、水タンクの水を各所に注ぐことで解決。(換気は既にしている)

良かった。勝手に元栓開けなくて。

息絶えて久しいであろうコバエたちは、掃除機で吸い取る。

不動産屋さんは、「あっちのアパート(車で10分くらいのところにもう一棟ある)は、この前チェックしたんですけど、こっちまで来れなくて」と言っていた。

まあ、今日全部やってくれたんで、いいですけど。

チェックしてみて良かった! これ、早めの対処してなかったら、どうなったのか……わりと見たくない光景になったのではないだろうか。

今日の15時55分頃が、立秋。

それまでは、土用。

土用はメンテナンスに適した時期。繁忙には、運気を動かす。

立秋前の最後のお仕事を、ちょっと頑張ったってことでいいかな。メンテナンスできたし、部屋の気も動かした。

スッキリしました。

(不動産屋さんにとっては、繁忙的バタバタ、土用的クレームだったでしょうね。帰りがけに、階段の隙間の手の届かないところに物件の鍵を落としてしまい、後で、鍵を拾うアイテムを持ってくるようです。……土用だなあ……)

後は、土用明けの天啓を待つばかり。


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