「応援する」とは

最近、好きなアーティストのライブがたくさんあって、どれに行こうか考えるのに疲れてしまった。

お金と体力がいくらでもあれば全部行きたいところだが、いずれも限りがあるので難しい。

どのライブに行くかは「行きたい!」と強く感じるものから行けばいいのだろうが、色んな条件を考えると、そう簡単に選べるわけではないから、大変だ。

まず、3つに分けてみよう。

①自分にとって「命」のアーティスト
②ものすごく応援しているアーティスト
③そこそこ応援しているアーティスト

①のライブは、ありとあらゆる予定の中で最優先なので、チケットが当たっているライブはもちろん、遠征だろうが、行くことは確定。そして、行けば行くほど、チケットを持ってないライブにまで行きたくなるので、チケットさえあれば、遠征も厭わない。遠征する価値が大いにあると、自信を持って言えるから。

②のライブは、近場なら絶対に行く。しかし、遠征となると、交通費や宿泊費がかかるため、悩む。ブッキングならまだ諦めもつきやすいが、ワンマンだと、やはり配信ではなく、生で味わいたいから、非常に悩ましい。ワンマンの頻度が低ければ、まだ決断しやすいが、割と短いスパンで、しかも遠征しなければいけない距離でばかりあると、どうしても他との兼ね合いや色んなことを考慮して、決めざるを得ない。以前、行くつもりでライブもホテルも予約していたのに、交通費がなくて、泣く泣くどちらもキャンセル、配信で視聴せざるを得なかった悔しい経験があるから、もう二度とそういう思いはしたくない。しかし、旅費だけでもかなり高くつくから、そう頻繁には行くことは難しい。交通費を安く抑えるために、長時間乗り物に乗っているような移動手段は、体力的に厳しいので避けたい。ライブのお知らせ自体も、①のように半年くらい前からしてくれていれば、準備もしやすいが、1・2ヶ月くらい前からしか詳細がわからないため、その後にもっと行きたいライブがあるかもしれなくても、わからないから困る。行く前に、旅費のことを考えると「これだけあれば、他のライブに何本も行けるのになぁ〜」とか考えてしまう。行ったらきっと「行って良かった」と感じるんだろうけど、ライブ一本のために数万円の旅費をかけることになると、「せっかく行くなら、そこで何本もライブに参加したい」と思ってしまう。①のライブなら、たとえ1本のライブのために数万円の旅費がかかったとしても、決してそんな風には感じないのだが。

③のライブは、近場で都合が良ければ行く。遠征の選択肢はない。「都合が良ければ行こうかな」という感じなので、割と直前に行くことを決めることもある。チケット売り切れや予約受付終了でない限り、思い立ったときに行ける気軽さが良い。近場なので、交通費も安くつくし、会場への往復時間も高が知れている。基本的に、行くとしたらワンマン。ただ、普段あまりワンマンをやらないアーティストもいるため、そのタイミングを逃すと、次いつ行けるかわからない。行きたいけれど、もし行けなかったからと行って、悔し涙を流しはしないだろう。

大きく分けると、こんな感じである。

現在は、ライブが自由にできる日々が戻ってきたので、あらゆるアーティストが一斉にライブをバンバン再開している印象で、それ自体は喜ばしいことだが、参加する方からすると、本当に大変である。
一組のアーティストの応援だけでも精一杯なのに、複数のアーティストの応援をするとなると、正直言ってしんどい。
しんどいならやめればいいのだろうが、やっぱり好きだから、それは難しい。

①の応援で、「しんどい」とか「辛い」とか感じたことはなくて、むしろ応援することで、こちらはたくさんの元気と勇気と感動と幸せをもらって、①でしか感じられないカタルシスを得ることができるから、「本当にありがとう!」という気持ちでいっぱいになる。だからこそ、気付いたら20年近くも自然と応援していたんだろう。これからももちろん、応援していきたいし、応援していく。

②の応援が、今は一番大変。応援していて、癒やしや感動や幸せも感じるけど、その反面、切なさや虚しさ・悔しさや悲しさ・嫉妬やイライラ・モヤモヤなども感じてしまうため、辛いし、しんどい。そうならないために、周りと自分を比較しない・②や②のファンと適度な距離を取る・自分の心身を大切にする、というようなことを心がけてはいるが、意識してやり続けることは、なかなか難しい。
ライブに一本行くことを例に挙げても、チケット代以外に(自分にとって)余計な経費がかかるのも、②が一番多い。
ドリンク代はどこも共通として、必要もないのに、物販に行って何かを購入したり、ファンに配るお菓子(最近は控えているが)やら、②やファンへ渡すプレゼントやら、ライブ前後のお茶代やご飯代やら、他にもあるかもしれないが、できればカットしたい経費。
一番大きいのは、旅費。宿泊費と交通費。近場の場合は、良いが。
それから、②やファンに気を遣う自分にも疲れた。だから、最近はファンとの交流もなるべくしないようにしている。
もっと自由に気軽にライブに行けたらいいのになぁ〜。
ライブに行かないときでも、色々気を遣ったり、気にしたりしてしまうから、なんだか疲れてしまった。
あっちは商売だから仕方ないけど、お金を使わせるコンテンツはどんどん出現してきて、こっちは全部選ぶなんて到底無理だから、取捨選択するしかなくて。
お金をたくさん使うファンは重宝されて。
でも、そういうファンでも最初こそ感謝されど、だんだん示される感謝が薄れてるように感じられて。
本人は「当たり前じゃないと思ってる」とは言ってるが、日頃の言動からどうしてもそう感じられないときもあって。
「応援したいから、応援する」というのが真っ当なんだろうけど、「良い扱いを受けたいから、応援する」とか「舐められたら嫌だから、応援を控える」とかになると、それはもはや純粋な「応援」ではなくなってしまう。
「応援」はお金に限った話ではなく、一つ一つの行動が、「好きだから」とか「色んな人に知ってほしいから」とかいう感情主体で動いているのならいいけど、自己顕示欲の誇示やファンとの競争みたいになると、途端に嫌になってしまう。
初見やたまにしか来ない人や好きな人やお金いっぱい使う人や、そういう人ばっかりに良い対応するのではなくて、もっと常連を大切にしてほしい。特にコアなファンを。というか、熱心に応援してる人のことを。
それが全てではないけど、ファンが流動的なのは、そういうところに原因があるのかもしれないと思ったり。
①は、ライブに来る全てのファン(お客さん)を平等に大切にするし、これでもかってくらい「ありがとう」って心の底からの感謝を全力で全身で伝えてくれるから、本当にうれしくなるし、「応援してきて、良かった」って毎回実感できるのよね。
しかも、ファンクラブ会員は特別に愛されてるし、本当に幸せでしかないから、「応援」の理想形はそんな関係。

③の応援は、「応援」と呼んでいいのかわからないくらいささやかなものかもしれないけど、ライブ行ったり、CD買ったり、配信観たりって、好きじゃないとやらないことだから、「応援している」ことにする。
①と②の応援だけで精一杯なのが正直なところだけど、たまに③のライブや音楽を味わうと、それはそれで良いし、新たな発見があったり、①や②を別の角度から見ることができたりするから、③の応援をやめたいとは感じない。あくまでも気持ち的な面だけど。行動的には休んでるとしても。とは言え、③が一生懸命活動してて、それに心動かされたら、やっぱりライブも行きたくなるし。もちろん、クオリティも大事だから、行ったライブ次第で、また行きたいと思えるかどうか決まるわけで。純粋にライブだけを楽しみたいから、物販は行けなくてもいいというか、むしろ欲しいCD以外に余計なお金は使いたくないし。そこに来てるファンとも進んで交流したいとも思わない。深く関わって起こる面倒はごめんだから。物販行かないなら、差し入れももちろん用意しなくていいし、早く帰れるし、気が楽だわ。もし③と話す機会があったら、「今日は来てくれて、ありがとう」が聞けたら、気分良く帰れるし。こっちは、ライブの感想をチラッと伝えられたら、それで満足だし。

そんな感じで、今思ってること・感じてること・考えてることを、好き勝手に書いてみた。
まだまだ書きたいことがあるし、たぶん書き切れないだろうから、このへんにしておく。
これで結論が出るとも思えないが、書き出すことで少しはスッキリしたかな。
普段感じてても言えないようなことを書くために、この場所はあるんだから。
自分の心の健康のために、「ありのままに」書く。

とはいえ、やはり何の結論も出さずに終えるのは、気持ち悪いというか締まりが悪いから、タイトルに対する答えみたいなものを、とりあえず書いてみようと思う。
しっくりくるかどうかはわからないし、変わるかもしれないけど、「書く練習」の一環だと思って。

「応援する」とは、「応援したいから、する」。
それに尽きる。
応援したくてもできない場合も、自分を責めない。
その気持ち(「応援したい」という気持ち)だけでも大切にする。
自分自身の心身を一番大切にした上で「応援する」。
見返りを求めたり、無理をしたりして、応援しない。
疲れたら、応援を休む。
しばらく休んで、また応援したくなったり、応援できるようになったら、また応援すればいい。
「応援」は、楽しくするもので、義務でも修行でもない。
「応援」が生きがいやライフワークになるのは構わないが、それ以外の「自分がやりたいこと」も大切にして、「応援する」ことでもらった感動や元気を、「自分のやりたいこと」に還元していけたら最高。
「応援する」だけでなく、「応援される人」になりたい。

少しでも「自分らしく生きられる」ように、また書きたいことがあれば、感じたこと・思ったこと・考えたことを「ありのままに」書いていきたい。




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