備前刀の最高峰を鑑賞してきました。
有給を利用して、岡山県瀬戸内市にある備前長船刀剣博物館へ行ってきました。
夏季の特別展示で「国宝 太刀 無銘 一文字 山鳥毛」の鑑賞でやってきました。
この刀は鎌倉時代の刀工集団である福岡一文字派の刀工のどなたか?が作刀された備前刀の最高傑作で長尾景虎(のちの上杉謙信)、養子の上杉景勝が所持していたと言われています。山鳥毛と呼ばれているのは重花丁子乱れという刃文が華やかで山鳥の羽毛を想像させることから名付けられたそうです。
因みに現代において日本刀生産の地を「五箇伝」といい、大和伝(奈良県)、山城伝(京都府)、備前伝(岡山県)、相州伝(神奈川県)、美濃伝(岐阜県)と呼ばれていますが、現存する古刀(戦国時代以前)は7割から8割程度が備前刀になります。足軽が使っていた数打ち物(量産品)が現存するほど作刀技術は優れていたと想像できますね。良質な玉鋼(島根県)と作刀に必要な火をおこす為の木材と流通させる為の水上輸送(吉井川、瀬戸内海)が揃っていました。
最寄りの駅はJR長船駅です。
列車到着に合わせてシャトルバスが待ってくれていますが、風景も撮影してみたくて歩きを選びました。長船駅から備前長船刀剣博物館まで2kmくらいあるのでかなり過酷になりました。
特別展示は完全予約制で開館から閉館まで1時間区切り100人の予約枠でした。平日でしたが当日は全ての時間枠で一杯でした。備前長船刀剣博物館に到着したのが予約時間枠の1時間前でしたので併設されている研修所や鍛刀場、工房、ふれあい館などを観て回りました。
ギャラリーは刀剣乱舞とコラボしたグッズや刀にちなんだ物がありましたが、包丁や小柄小刀も販売されていました。小柄小刀は刀工が作られた物ですので私のお小遣いでは購入できない金額でした・・・
15分前に並びましたが、刀剣乱舞の影響で予約枠の方の殆ど女性でした。
研ぎ直すと刃毀れはなくなりますが研ぎ減りをします。作刀された時と刀身が少しづつ変わっていきます。時代によって茎尻(柄に隠れる部分の刀身の後端)を磨り上げたり、区(鎺に隠れている刀身の部分)送って刃渡りを短くして太刀から刀として時代に合わせて作り替えます。山鳥毛は時代によって所有者は代わっていきましたが、限りなく作刀当時の形を保っています。それだけ大切に扱われてきた刀といえます。およそ800年前の鉄の刀がこの状態を保たれているのは奇跡的ですね。
山鳥毛は単独もしくはグループで独占して鑑賞出来る為、2分の鑑賞時間となります。
おわりに
今回は館内の撮影でスマートフォンと一眼カメラを使用しましたが、一眼カメラがピントが甘かったため綺麗な画になりませんでした
m(_ _)m
ガラスケースの反射も考慮して今後は撮影します。
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