舞埋マイワールド 第5話
今日も沢山の他人という私の世界が舞い埋もれている。
―朝―
<ショッピングモール・休憩スペース>
疑問君「うーん」悩み中
不意打ち君「お、疑問君じゃん」テクテク
疑問君「不意打ち君、おはよう」
不意打ち君「深刻な顔してたように見えたけど、何かあったのか?」
疑問君「実は悩んでいるんだ」
不意打ち君「ショッピングモールの休憩エリアで悩み事なんて、相変わらずお前は馬鹿なことしてるな」
疑問君「それ、それだよ」
不意打ち君「ん?」
疑問君「僕が馬鹿なのは事実なんだ。それをあれこれ否定したり、反論したりするつもりはないよ。でも何故か更に皆が僕の事を馬鹿にするんだ? 僕は事実を受け入れているのに、どうして馬鹿にするんだろうか? 馬鹿にされるってことは、僕の生き方が変なのかな?」
不意打ち君「はあ……。馬鹿にされる生き方なんてねえよ、馬鹿にする生き方があるだけだ」
疑問君「うーん、あんまり納得できないな」
不意打ち君「お前この程度の事も理解できないのかよ、本当に馬鹿だな」
疑問君「そうなんだよ、僕は馬鹿なんだ。本当に困ってる」
不意打ち君「永遠にこの休憩エリアで困ってろ。俺は困りたくないから休む場所を変えるわ、じゃあな」
疑問君「うん、バイバイ」
今日も沢山の私という他人の世界が舞い埋もれている。