落語家YouTuber時代
5月になりました。いかがお過ごしでしょうか。落語家にはとってはよだれ落ちそうな持続化給付金の申請も始まりましたね。日本語って面白いです。持続化ですって。持続です。
そう、落語家を持続させるためにみんないろんなことを始めました。結局根底にあるのはみんなつまり、本名で仕事をしたくないわけです。つまりこれはプライドみたいなもんで、落語家はもう落語家としてしかお金を稼ごうと思っていない訳です。
まさにみんな持続したい訳です。なのでこの給付金は堂々ともらって、どんどん活動を続けていきたいところです。
とは言ってもまだ落語会を開けるのはまだまだ先になりそうです。そもそも、飲食店ですら自粛を要請されている今、僕らができないのは当たり前な話ですが、それでもなにか落語会に変わるものはできないかと始めたのが配信による落語です。
皮肉なもんですね。あんなにみんな口を揃えて「落語は生で聞いてください。本当の面白さはライブにあるんです。」って言ってたのに。
アナログになろうとしていた僕たちが、そのアナログを断ち切られた格好になった訳です。一気にデジタルを推し進められてきた訳ですよ。
僕も3月に生配信初めて、ほかのテレワーク落語会にも出ましたけど、どこか落語の面白さが伝えきれないんじゃないかと限界を感じたりしてたんです。
だけど、その考えすら一瞬にしてぶっ飛ばしたのが、一之輔兄さんの10日間の生配信ですよ。
やっぱり面白かった。客になっちゃったもん自分が。
最後の鈴本からの放送なんて最高に良い配信環境だったと思う。生配信は小さい空間が良いって人もいたんだけど、いや違いますよ。
寄席はやっぱり違う。雰囲気が違う。らくごカフェもよかったけど、千秋楽は本当に客観視出来る内容でした。
つまり何が言いたいかってえと、生配信でも面白い落語家はやっぱり面白いです。
これ、実はずっと前からわかっていたんです。
というか、あれがそうだったのかっていうのに気づいたんです。
落語家はみんな知ってます。
落語を教わる時です。
分けちゃいけないんですけど、変な話いわゆる売れているとされる方の落語は教わる段階でめちゃくちゃ面白いんです。
だって客自分一人ですよ。
これ生配信で聞いてるリスナーと同じじゃないですか。画面の奥のリスナーと同じなんです。面白い人は場所を選ばないんです。
弘法筆を選ばずですよ。
面白い落語家は環境に左右されないんです。
それがわかっただけでも生配信はありがたいです。
上手い人は生配信でも上手いんで、ということはその逆もあるわけなんですね。だからうかつに生配信で落語をするのにもリスクがあります。下手な人はそれがバレちゃう。
誰が観ているかわかりませんしね。
落語を初めて聴く人もいるかもしれない。
うん、今はそう思っているんで迂闊にバンバン生配信で落語出来ないかもしれないけど、また5月が終われば考えが変わるかもしれませんね。
まだまだ配信の世界は難しいです^_^