はなつる怪談〜はな平とつる子の二人会〜
今年もはな平とつる子で二人会を開催します。昨年同様、「真景累ヶ淵」を二人でリレーでやります。
昨年は、はな平が発端の「宗悦殺し」、そしてつる子が「豊志賀の死」をやりました。物語の始まりから、真景累ヶ淵では一番有名な「豊志賀の死」まで前半の山場をお話しました。
そして今年はその先に進みたいと思います。その前に去年のあらすじ、そして今回の二人の噺の紹介をしたいと思います。
宗悦殺し
根津七軒町の皆川宗悦という盲目の按摩が、小石川の旗本深見新左衛門の家にお金の取り立てに行く。ところが酒乱の新左衛門に逆上され斬り殺されてしまう。
死骸をつづらに入れて、長屋に捨てるがこれを拾った連中で大騒ぎ。
1年後、宗悦の亡霊が訪ねてくる。乱心した新左衛門は妻を斬り、隣屋敷に暴れ込むが、皆から寄ってたかって殺される。武士の乱心ということで、お家は改易となってしまう。
豊志賀の死
深見家が取り潰されて、約20年後の話。
根津七軒町で富本の師匠をしている豊志賀(宗悦の長女)は、年増で芸も良いが堅い女ということで評判が良い。
そこに、たばこ屋に居候している新吉という男が通ってくる。これが、新左衛門の次男。豊志賀とは仇同士。
そうとはお互いに知らず、二人が良い仲になる。表向きは隠して、実際は夫婦同様の付き合い。
そこへ、お久という若い娘が稽古に来る。新吉とお久が何かあるんでないかと、豊志賀が妬き餅を焼く内に、眼の下に腫物が出来て腫れ上がる。
毎日毎日、豊志賀に嫌味を言われて我慢出来なくなった新吉は、大門町の叔父である勘蔵の元へ相談に行く。その間に、師匠豊志賀が死んだという知らせ。
急いで帰ってみると、息絶えた豊志賀の姿。その布団の下から書き置きが出てくる。
「新吉というやつは酷いやつだ。私を捨てて逃げた。これから新吉が持つ女房は七人までは取り殺す。」
これを見て新吉はゾッとする。
とまあ、去年の二席がこういうあらすじです。親の因縁から始まった物語が、子供に影響して行くわけですね。さて、物語はここから新吉の視点で描かれていきます。
「豊志賀の死」からどうなって行くのか。ほんの少しだけあらすじを書いておきます。
お久殺し〜土手の甚蔵
豊志賀の墓参りでお久と再会を果たす新吉。お久も継母にいじめられていて、叔父がいる羽生村へ行きたいと思っている。
それならばと、二人で駆け落ち。豊志賀が死んだ今、新吉はどうにでもなる体。手に手を取って、羽生村近くの土手までやってくる。
ところが、お久が落ちていた鎌で怪我をする。手当をしている内に、お久の顔が豊志賀の顔になる。新吉は無我夢中で鎌を振りまわす。亡骸を見ると、豊志賀ではなくやっぱりお久。
ここから逃げようとすると襟髪を掴まれる。なんとか振り払って逃げる新吉は、土手の下に家を見つける。新吉の運命やいかに。
お塁の婚礼
新吉は、お久が埋葬された羽生村の法蔵寺へ墓参をする。そこで出会ったお累が江戸育ちの新吉に恋慕。
実はお累はお久の従姉妹で、父親は宗悦の死骸を捨てた三右衛門である。
甚蔵は、お累の兄の三蔵から20両強請る。その晩、お累は煮え湯で顔に大やけどを負ってしまう。新吉をお累の婿にという縁談が来る。
婚礼の晩、お累の顔の変わりように新吉は驚く。豊志賀の因縁を感じて改心を誓う新吉であった…
はなつる怪談
以上が今までのあらすじとこれからのあらすじでした。今年も二人でリレーしますのでぜひぜひお越しくださいませ。
最後に寄席の踊りもありますので今年はそちらもお楽しみにお越しください。
「はなつる怪談」
日程 7月25日(日) 18時開演
場所 池袋演芸場
料金 予約2000円 当日2500円
番組
一、開口一番 前座
一、お楽しみ はな平
一、お楽しみ つる子
仲入り
一、真景累ヶ淵 お久殺し〜土手の甚蔵 つる子
一、真景累ヶ淵 お塁の婚礼 はな平
一、大喜利 寄席の踊り はな平・つる子
お問合せ
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