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圓朝墓参と根津七軒町
8月11日は圓朝師匠の命日です。昨日は、本来ですと落語協会で「圓朝忌」という法要があるのですが、今年は理事の方だけで行うということで、1日ずらして今日お墓参りに行きました。
今年は真景累ヶ淵の「宗悦殺し」のネタおろしもありますので、そのご報告も兼ねて、手を合わせて来ました。朝の10時に行ったのに暑いのなんの。
この暑さは殺人的です。
終えて、そのまま日暮里に戻って電車に乗ろうと思ったんですが、どうせここまで来たので、根津辺りに行ってみました。
この真景累ヶ淵の発端「宗悦殺し」の冒頭、「根津七軒町に皆川宗悦という按摩が住んでおりまして…」とあります。根津七軒町はどこかと思って行ってみました。
現在はもちろんその地名は無く、現在の池之端二丁目が「七軒町」と言われているところだと知り、歩いて行ってみました。
全生庵からゆっくり歩いて15分くらいでしょうか。
池之端二丁目に到着。
で、ここでやっと気がついたというか疑問に思いました。
「根津七軒町」って根津じゃなくて、池之端なの?
ここでまたインターネットで調べると、根津七軒町というのは無くて、池之端七軒町だそうです。稲荷神社があったので、そこの由来も写真に撮りました。
池之端二丁目にある七倉稲荷神社です。左の方に「七軒町」の文字が。やっぱりこの辺りが「七軒町」なんですね。
圓朝の速記には間違いなく根津七軒町と書いてあります。おそらく速記は、たくさんかけてきてその集大成で残してあるはずなので、もし間違いとか勘違いがあったら直すはずです。だけどそれをしていません。
じゃあ圓朝の言う根津七軒町は間違いなのか。いやそうじゃないと思います。これは、稲田さんのブログにもありましたが、わざと根津七軒町としているんだと思います。
つまり根津にある七軒町、根津からほど近い場所の七軒町、根津の七軒町という意味の「根津七軒町」なんだと思います。
池之端七軒町としないのは、言葉のリズムが根津七軒町が良いと思ったからか、あるいは池之端よりも根津の方がみんな知っているだろうという圓朝の大衆意識の現れか、とにかく間違って根津七軒町としているわけではないと思います。
現在は、池之端七軒町という名前もないので、「根津七軒町」と言ってもなんの差し支えもないですが。
足で歩いて見に行くって大事ですね。作られた話ですが、「ここに宗悦が住んでて、小石川まで歩いて行って斬られたのかあ。」とそんなことを汗だくになりながら思い巡らせていました。
『圓朝を歩いて偲ぶ池の花』林家はな平
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