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「恥をかけ。」
昔、とある師匠のお稽古で言われたことがあります。
「恥をかけ。」
高座ではどんどん恥をかかないと上手くならないという意味です。挑戦するってことですね。お客さんを笑わせるには、お客のレベルの一枚上に行かないと笑わせるられないけど、その一枚の壁はものすごく厚いんだと。で、その一枚の壁を突き破るのには恥をかいて恥をかいて、恥をかき抜かなきゃいけないんだということを言われました。
「お前は今のままじゃ全然ダメ。」
と言われ、かなりショックを受けたのも覚えています。僕のためを思って言ってくださったので今は財産ですが。
そのあと、数ヶ月後にその方の独演会で開口一番を務めさせていただきましたが、その時のまあお客さんが厳しいこと。僕はその師匠にもコテンパンにされたんですが、その方のお客さんにもコテンパンにされた。ダブルコテンパンでした。あの時は辛かったでうすねえ。
今ならあの時コテンパンにされた理由がわかるんですけど、あの時はわからないし、若かったから自分のせいにはして無かったですね。今思えば、あそこでコテンパンにされたのは「恥をかくことから逃げたから」だと思っています。高座では、どうあっても挑戦しないとダメってことです。それがお客さんに見えたら受けない。
懐かしい思い出です。10年くらい前の話です。
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