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二つ目最初の独演会を思い出してみる
落語家にとってやっぱり目標というか目的というか、まず目指すものと言えば「独演会」だと思う。私はそう思っている。自分だけのお客様を集めるこの独演会がその落語家の現在進行形であると思う。この思いは、落語家になる前もなった後もずっと変わらないことだ。そんな自分の独演会の第一回を振り返ってみる。
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2013年 6月14日(金)
戸野廣浩司記念劇場(西日暮里)
当日2300円 前売2000円
「寝床」「七段目」「黄金の大黒」
チラシの画像が粗いので解読が難しかったが、なんとか詳細を抽出。当時は、勉強会なんかでは料金1500円くらいが多かったけど、独演会は会場もしっかりしてるしと思って、値段も少し高めにしている。だけど、今の独演会は3000円なので12年経っても落語会の値段はそんなに変わってないのがわかる。
次はタイトルの意味を考える。開花前線ってのははな平の「花」とかけているのは分かるけど、たぶんもう一つは当時好きだったパスピエというアーティストの曲名から取ったんだと思う。ちなみにこのタイトルは四回目くらいから「はな平のワンマン」に変わった。副題を「独演会」じゃなくて「落語の会」にしているのも、初めての人に分かるように自分なりの配慮だと思う。今は「独演会」と書いている。戸野廣浩司記念劇場は、地下にあって百人くらいのキャパ。今でもそのくらいで独演会をやっているので、そこはあまりキャパアップしてないw
ネタもこの時は三席全部書いている。今は、メインの一席か二席しか書いていない。この時から、一人会形式の三席というのが結構こだわりで、ゲストを入れずに一人三席やるというのが自分のスタンダード。今でもその基本構成は変わってなくて、一人三席がやっぱりその落語家の全体を見れるような気がしている。ネタの大きさによっては二席の場合もあるけど。
最後はキャッチコピー。これも、最初の時から今でもやっていることで、何か会自体のコンセプトを持たせたくて毎回やっている。この時は、
「落語を愛する全ての人へ、これから愛する全ての人へ、僕の全てを語ります。」
今見るとめちゃくちゃ恥ずかしい。ここで匂うのは、落語好きもそうでない人も集まって欲しいというニュアンス。この辺も今とは変わらない。落語に対する思いは変わらない。
当日の記憶はないのが残念。流石に12年前の独演会は記憶がない。
だけどこの12年前というのが信じられない。自分の中では20年くらい前のような気がする。この12年の間に起きたことがかなり濃すぎる。落語も12年でだいぶ変わった。と、すればこれからの10年でもまだ伸び代はあるんじゃないかと考えることができる。それならまだまだ捨てたもんじゃない。当時は29歳。今は41歳。
12年前の思い出。
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