「ハヤシにのって」御礼と反省

昨日は独演会「ハヤシにのって」にご来場ありがとうございました。お陰様でほぼ満員のお客様で、良い雰囲気で喋らせて頂きました。

以前は見番だった建物なので、とても風情があって、喋りやすかったです。

昨日の番組と反省です。


一、ご挨拶 林家はな平
芸術祭に出しているので、自分も妙な緊張感があり、ふわふわ喋りました。

一、子ほめ 桂枝平
文生師匠の口調が所々出て来て温かい気持ちになりました。

一、茶の湯 林家はな平
火事息子が新ネタなので、こっちは慣れた噺をと思いこのネタを。みんな結構私のこのネタは聴いてるんで、少しずつ変えながら。枕を喋り過ぎて、45分高座になったのが反省です。

仲入り

一、紙切り 林家楽一
ご存知の楽一さん。お客様も大満足だったんではないでしょうか。「唐揚げ」の注文を頂いたのは初めてだそうですw

一、火事息子 林家はな平
さあ問題の「火事息子」。やればやるほど難しい噺だと感じています。あそこを直せばここがほころびここを直せばあそこがほころぶ。その繰り返しです。

枕からの入り方は思うように出来ました。

この噺は、三代目三木助師匠のようにドラマチックに息子を前半に登場させるやり方もあるんですが、私のはごくシンプルな林家の形です。

質屋で火事があって、蔵の目塗りをしていて勘当した倅が登場する。その登場のさせ方、親父の雰囲気、母親の愛、そういったものを言葉が少ないながら見せて行くわけですが。説明的なところは親父が倅を叱るところくらい。

言葉一つ一つを少し変化させないとカタルシスが生まれないような気がしています。

林家の形は言葉が少ない分、一言一言が大事なんですね。

昨日は、自分の思う『火事息子』で勝負しました。今出来る力を全て出し切ったつもりです。

だけど終わってみるとまだまだ良く出来そうな気がするから落語って本当にすげえなあって思います。

また次回の独演会も頑張ります。

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