「第3回 ハヤシにのって」御礼&反省
第3回の独演会が終わりました。この会は真打になって始めた新しい独演会シリーズで、第1回は芸術祭優秀賞を頂いた思い入れのある会です。
どんな会も思い入れはありますが、やはり自分で企画運営する会はことさら気合いが入るもので、今回は「新作」という新しい試みも入れてみました。
小さい勉強会では三題噺や新作もやったことあるのですが、独演会でやったのは初めてで新たな一面を見せられたかと思います。そんな会を私なりに振り返ってみます。
一、オープニングトーク
お馴染みの立ちでトーク。独演会だけでやっています。二つ目時代からこのスタイルは変わっていません。これをやらないとなんか独演会の雰囲気にならないんですよね。
一、金明竹 林家たたみ
この噺は昔やったっきり私はやりませんが、僕は後半の上方の人が出てくる部分より前半の「骨皮」のやりとりが好きですね。全部やってましたけど、全部やる時は前半をもう少し刈り込む等、ペース配分が必要そうな噺ですね。またやりたいです。
一、洒落番頭 林家はな平
最近の私のトレンドです。くだらない噺ほど淡々とやるのが良いはずだろうというのが私の考えで、この噺はポンポン喋るようにしてます。ダジャレみたいなものをくどくやるとお客さんがお腹いっぱいになっちゃうので。そういえば、同日放送の「真打ち競演」もこれだったので別のネタでも良かったかもですね。
一、もう、この春が来ないとしても(作:ナツノカモ)林家はな平
一度下がって、すぐにまた上がりました。昔喜多八師匠も博品館の独演会で同じようにすぐに上がって、「二席続けて喋っても良いんだけど、なんとなく仕切り直したいんで…」なんて言いながら話してましたっけ。今回の私の課題であったこの噺。もう1ヶ月本当に毎日何度も喋って、ようやく覚えた噺です。落語というより演劇のセリフを覚えているような感覚でした。昨日はネタおろしだったので間違えないように丁寧に喋ったので、間が多めでしたのでそれこそ小津安二郎の世界観になっていましたが、もっとポンポン喋って落語っぽくして行きたいと思っています。独演会というお客さんに甘えた一席でした。
一、百川 林家はな平
トリネタとしてこれからも出来うるなっていう手応えを感じました。オリジナルのくすぐり云々はまだまだ薄いのですが、噺のエッセンスは伝えられるようになったかなと思います。二ツ目の頃にやっていた時はどうもまだ魚河岸の若い衆と百兵衛のやり取りのチグハグを伝えきれていなかったように思えます。今回やっとそれが出来始めたので、いよいよオリジナルを入れて行けたらと思います。今年、まだまだやって行きたいですね。
全体としての噺に関しては概ね満足の出来るものでしたが、まだまだ反省はたくさんありまして、それは自分の胸に秘めて次回に繋げて行きたいと思います。次回は、10月29日(日)池袋演芸場でやります。また渾身のネタを用意しますのでぜひお付き合いください。次回はゲストも呼びます。そちらもお楽しみに。
落語について、また過去の思い出等を書かせて頂いて、落語の世界に少しでも興味を持ってもらえるような記事を目指しております。もしよろしければサポートお願いいたします。