咳払いで戦うオヤジ達
咳払いって、言外の意味が色々込められている気がしませんか?喉のイガイガを払うだけではないですよね。
経験談1 クラシックコンサート
まずはかわいいケースから。素敵な音楽をシーンと聞いて第一楽章が終わり、幕間になる。その瞬間。あちらこちらから聞こえてくる、
「んっ、んんーん!」「んが、んん!」
という咳払い。
みんな、第一楽章の間、そんなに咳を我慢してたの?
しかも1人が咳払いすると立て続けにあちらこちらから咳が出てくる。今だ、とばかりに!気持ち、おばさんよりもややおじさんが多いか。
まあ、これは、すごく軽い神経質の現れのようなものと思っています。ここからまた20分間、第二楽章のあいだ静かにしないといけないから、もう今すぐ咳払いしないとたまらないぞ!という感じでしょうか。人間の心理って不思議ですね。
経験談2 咳払い合戦
これは、職場など、上下関係が意識されるシーンで決まって起こるもの。
誰か1人軽く咳払いすると、上乗せするかのように咳払い返しするオヤジいませんか?本当に親しい仲のオヤジたちでは起こらない気がする。
多分、1人目はそんなに意識せずにするのだろう。あれ、痰がからんだかな「ン、ンンッーン!」というような感じ。
しかし不思議なことに、その咳払いに対して、咳払いを返すオヤジがいるのである。なぜか、「ンゴ、ンンッーン」と、ちょっと反応する人が出てくるのである。
こうなると大変である。咳払いの応酬合戦の始まりだ。
最初の人間は、何、あいつ咳払いで返してきた。ここは負けてられない。咳払いし返しでこっちが最後に咳払いして収めないと!
「ン、ンンーン!ンン!」
いやはや、決して綺麗なものではない。まるで、「お前はここで咳払いするほど偉くないぞ。俺の方が強いからな」とでも言わんばかりである。
私はこういうやりとりをみていると、いつも猿山を思い出す。だれが山の上にいるか、戦いあって咳払いしあってそうじゃないですか?偏見かしら。
本音では思う。そんなところで戦ってどうする。周りの人と、ここで戦わないといけないプライドがあるのだろうか。
経験談3 他部門長の咳払い
以前働いていた会社で、上の人から1人ずつコメントを求められたことがあった。その時、私は自分の番で話し始めようとした、声がうまく出なかったので軽く「ンンッ」と咳払いをしてから話始めた。そしたらもう大変。
他の部の部長さんが
「ンゴ、ンンーン、ンン、ンン!!!」
と、インフルエンザばりの咳払いを返してきた。
いや、そんな、私はあなたに咳払いをして、自分を大きく見せようとしたつもりなんて本当にないです。本当に喉がイガイガしたんだけなんです,,,
と思っても、もう後の祭りである。
彼の暗黙のメッセージ「お前はこの場で司会者に対して咳払いをしてから話し始めるほど偉いわけじゃないから、場を弁えて話をはじめなさい。」
はい、あーあ。
もっとひどい場合だと、納得のいかない会議のシーンで、指をポキポキ鳴らしたりする人もいる。が、まあこれはややレアケースである。
まとめ
まあそんな感じ。
でも、いまだかつて、咳払いの応酬をしている女性陣をみたことがない。だから、これは上下争いをして競う男達特有の行動かな。実際は女性だけの社会だとあるのだろうか。
あらゆるところで勝負をしないといられないオヤジたちは、ある意味、素直で動物らしいのかもしれない。
オヤジたち、みんな本音は、百獣の王のように尊敬されたいのです。
次回
坊主の弊害について書きます。