小学生時代 5
6年の担任は大好きだった。
あの頃はかなり大人に見えたけど、今思えば
多分30歳くらい。独身の男性。
とにかく熱い人だった。
社会の授業で戦国時代を語りだすと止まらない。
内容は残念ながら忘れてしまったが、かなり偏向した内容だった記憶はある。想いが溢れてしまうタイプなのだ。
そんなある日、クラスメイトの女子が突然引っ越す事になった。昨日までそんな素振り一切無かったのでみんな驚いた。
担任は感動的なラストを演出したかったのだろう
クラスメイト全員で引っ越す女子を校門まで見送った。校門前には母親が迎えに来ていた。
女子はほとんど泣いていた。
がしかし
僕は迎えに来た母親に少し違和感を感じていた。
〝早くこの場から去りたい〟感じなのだ。
驚いたのはこの後だ。
授業に戻ったクラスメイト。
担任は涙ながらに言う。
「いいかい。夜逃げは生きるための大切な逃げ道なんだ。きっとどこかでいつか幸せになる。先生は信じてる」
夜逃げ言うた!!
言うなて!!!
あほや!!
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