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貧乏日本語教師が日本語教育ビジネスで成功を狙うおはなし Vol.2

どうも、日本語教師のひかるです。

前回の続きです。なぜ私が日本語教育にビジネスチャンスを感じたのか。

私はサラリーマン時代に海外の顧客を相手にしていたほか、学生時代にはメキシコに留学し、退職後には中国にも短期留学していたので、海外の人と知り合う機会が多くありました。

そこで気づいたのは、日本語を勉強したい人が多い一方で、圧倒的に日本語できる環境および教材が不足しているという現実です。需要が供給を圧倒して上回っているのです。

「日本語を勉強したいけど、教室も教材もなくて勉強できない」と訴える人が多く、自分でも調べてみたところ、確かにその通りでした。

具体例を一つ。
世界で日本語を学ぶ人口は約380万人だそうです。
これは実際に日本や海外の教育機関からの報告をもとにしたデータですから、現時点ですでに勉強をしている学習者の数です。
ちなみにそのうちの200万人、つまり半数以上は中国、インドネシア、韓国の学習者です。

では、日本語を勉強してみたい、という潜在的日本語学習者に世界に一体何人いるのでしょうか。もちろん、それを具体的な数字を知るのは不可能です。しかし、ここにひとつ興味深い数字があります。

日本に在住していて、日本の世界や文化に発信しているスペイン人Youtuberが、「日本語を学ぶためのtips」という動画をYou Tubeで配信したところ、なんと、280万回という再生回数を超えたのです。

当然、動画ではチャンネル主はスペイン語で話しているわけですから、視聴者はスペインおよび中南米のスペイン語ネイティブだけでしょう。日本とは経済的にあまり関わりがない地域ですので、おそらく大半の視聴者は純粋に日本語、日本文化に関心をもっている人たちで占めている思われます。

このひとつの数字だけとってみても、日本語の潜在的学習者は世界で見たら、とんでもない数の人がいると考えても不思議ではありません。

そういう状況に対して圧倒的に教材が不足している言えます。
実は、日本に住む生活者のための生活のための学習教材は、NHKや行政法人がそれなりのクオリティで作ってたりするのですが、本格的、体系的に日本語を学ぶための教材は圧倒的に不足しているのです。

日本語教育で今、一番メジャーな教材は、25年以上前に初版が作られたもので、文法解説もついていない、完全に教室で使うためのものだという事実が、海外へ向けた日本語教育推進政策の遅れを物語っています。しかも、多くのテキストは紙ベースのテキストで、海外で手に入れるのは難しくて、たとえamazonで注文しても、輸入本なので割高です。
また、多くの教材が多言語対応できていないのも大きな問題です。ある中米から来た女性は、日本に来て日本語学校に通ったものの、教材の解説がすべて英語だったことに対して「なんで日本に来て英語を勉強しなければならないのか!」と怒って教科書を投げつけたこともありました。

私自身も趣味でドイツ語などのマイナーな言語を勉強していますが、ドイツ語のような言語は、外国人向けのオンラインプラットフォームが整備されており、語学学習用の高クオリティの映像作品も無料で見ることができます。これはおそらく、ドイツが難民政策の一環として外国人にドイツ語を学ばせる必要があったからだと思いますが、こういった語学学習コンテンツは他の言語でも各国が力を入れて整備しています。

しかし、日本はそういったサービスが全く整備されていません。
これから日本も外国人を受け入れていくことが必須になるはずなのに、日本語教育があまりにもおざなりです。
日本語は世界的にはマイナー言語かもしれませんが、日本文化のソフトパワーは他国を圧倒するほど強いのに、これは本当にもったいないことだと思いました。だからこそ、私はここに目をつけました。国や行政がやらないなら、自分で作ってしまえばいい。
今の時代に合ったテキストを自分で作れば、圧倒的なシェアを握れるはずだと思ったのです。

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