【財務・会計】効率的フロンティア
効率的フロンティア
今回は、” 効率的フロンティア ”についてです。
投資の世界では、リスクとリターンは表裏一体です。高いリターンを狙うには、高いリスクを取らなければなりません。しかし、同じリスク水準であれば、より高いリターンを得られる方が良いですよね。
効率的フロンティアとは、あるリスク水準において、最大のリターンが得られるポートフォリオの集合のことです。言い換えれば、同じリターンを得るために、最小のリスクで済むポートフォリオの集合とも言えます。
効率的フロンティアの図解
下の図を見てください。横軸に標準偏差(リスク)、縦軸に期待収益率(リターン)をとっています。
このグラフは、例としてとある資産Aと資産Bの期待収益率と標準偏差を求め、プロットしたものになります。
資産AとBの保有割合を100:0~0:100まで100通り用意して、それぞれの期待収益率と標準偏差を求めています。
資産A:35%、資産B:65%の時に標準偏差(リスク)が最小となり、
以下のグラフの中で、赤線より上の曲線が効率的フロンティアになります。
赤線より下のポートフォリオでは、リターンは下がり続けているにも関わらず、リスクが上がっています。
リスクの大きさが同じなら、当然リターンが大きいほうが効率的であるため、効率的フロンティアと呼ばれます。
効率的フロンティア上のポートフォリオは、すべて効率的ポートフォリオと呼ばれます。
効率的フロンティアの特徴
曲線: 効率的フロンティアは、一般的に右上がりの曲線を描きます。これは、リスクが高くなるほど、期待リターンも高くなることを示しています。
左上が理想: 効率的フロンティア上では、左上に位置するポートフォリオほど、低いリスクで高いリターンを得られるため、理想的です。
個人によって異なる: 効率的フロンティアは、投資家のリスク許容度によって異なります。リスク許容度の高い投資家は、よりリスクの高いポートフォリオを選択する可能性があります。
効率的フロンティアと関連する概念
資本市場線 (CML): 効率的フロンティアに接する直線のこと。リスクフリー資産と効率的ポートフォリオを組み合わせた場合の効率的な投資の組み合わせを示します。
接点ポートフォリオ: 資本市場線と効率的フロンティアの接点にあるポートフォリオのこと。リスクフリー資産と組み合わせることで、効率的な投資を実現できます。
シャープレシオ: リスク1単位あたりの超過リターンを示す指標。効率的フロンティア上のポートフォリオは、シャープレシオが最大化されています。
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