超スパルタ高校の一日(フィクション)

 私がかつていた高校は全寮制のスパルタ高校であり、今思い返せば異常な学校だ。しかし、当時はインターネットもなく、その環境が当たり前くらいに思っていたし、自分を強く鍛えてくれたことに感謝している。土日は各自別々の予定を過ごすので、平日の予定を記す。(このような高校は実在せず、あくまでフィクションです。)


6:00~7:00(朝の運動)

 起床時刻は定められていないが、朝6時までに寮の部屋ごとにプール前に整列しておく必要がある。屋外のプールで温水のプールではなく、冬は極度に寒く、凍ることもある。校則では常に男子はふんどし一枚で過ごすよう定められており、どんなに寒い冬の日でも上半身裸に裸足であった。しかし、この時はプールに入るのでふんどしなしで整列することも許可されていた。ふんどしは陰部を隠すだけで寒さを防ぐうえではそこまで役に立たなかったし、濡れるとその後寒くなるので、ほとんど裸で整列していた。女子も同様の時間にプール前に整列する必要があったが、プールに入ることは免除され、服装も裸足と半パンではあるが、防寒服を着ることが許されていた。女子はプール整備と男子の見学さえしておけばよかった。男子は羨ましく思っていたが、この学校の校則は女子に甘いものが多かった。
 整列が始まると体を温めるのと精神を鍛えるために腕立て伏せが行われる。2年生以上は連続で500回行うが、1年は連続で20回からスタートし徐々に増やしていく。連続で20回を分けて10回ほど行う。姿勢や腕立て伏せの深さは巡回する教員が厳しく確認し、違反した者は最初からやり直し、2回以上やり直しの場合はその回数だけバットで尻が強打された上でやり直しである。腕立て伏せは過酷で真冬でも汗が落ちるほどである。
 その後、7:00になるまで水泳を行う。水泳自体の体罰は厳しくないが冬は氷が張るほど寒さが厳しいのとそのせいで体が動かなくなるのがきつい。手や足が凍傷になる人もいた。女子はこの間男子を観察して自分のクラスで最もやる気のない者の名前を記名する。各クラス一名のやる気のない者に選ばれた男子は夜の十二時に集合して同じことをしなければならない。
 

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