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「大学でまなぶ日本の歴史」

読了。
編者 木村茂光 小山俊樹 戸部良一 深谷幸治

山川日本史読み直せよって突っ込まれそうだが、歴史はいろんな人が書かれたものを読んで比較・検討することが大事である。と改めて考えさせられる本だった。
編者も見る限り帝京大学の授業で使われているのだろうか。

元々日本史が好きだったので、「あーはいはい、これね」と頭の中で得意げな感じをしつつも、やはり忘れていたことは多々あった。高校で習った記憶のない単語も出てきており、これが「大学でまなぶ単語なのか」とグレードアップしているのだなと感じる部分はあった。

今回印象に残っているのは、田沼意次の蝦夷地開発である。意次の指示により、工藤平助の『赤蝦夷風説考』について勘定奉行の松本秀持が検討を開始した。検討結果を踏まえ、最上徳内を調査団として派遣。蝦夷地の開発に乗り出そうとするが、仕えていた将軍家治の死去により失脚。次の松平定信は蝦夷地開発に消極的であったが、定信が去った後に後任の役人たちが蝦夷地について思考を巡らせることになった。

あるきっかけに発生したことが後世に引き継がれていく。この後蝦夷地は開発対象となり、明治時代の開拓に繋がっていく。これは現代も変わらない。
一旦開発を始めたものはなかなか後に引けない。一回お金を回し始めたらひくに引けなくなる。

少しこじつけすぎただろうか。歴史はこういったことの繰り返しで成り立っており、何度も何度も勉強しなければならない。

歴史に統一性があるにしろ、細部までは違っている。自分がどれが正しいのか証拠を集めて論理づけていくのが歴史。大学の研究していたのを思い出す。考えが至らぬところが多く、なあななな論文を書いてしまったなと。嫌なことを思い出させてくれる。

こうしてしっかり記録に残し、自分の糧にしていく。次は何を読もうかな。

何かしら頑張ろう。


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