おうちごはん修行中!(10冊目)
著:秋川滝美
王道の恋愛と仕事頑張る小説
わかりやすい恋愛だった。
ひたすらに王道だなって感じ。スパダリ系の相手と、鈍い系女の話。
主人公の情緒はかなり不安定目で、一人称小説だからそんなもんだなとも思ったりしたんですけど、
私はあんまり恋愛小説を好まないので、このあたりの目は濁っていると思います。
ただ、この話が良かったのは「お仕事頑張る小説」の点です。
主人公と他の登場人物が、本当にお仕事を頑張っています。
主人公が仕事でうまくいっているのに一番になれない悔しさとか、体調悪くても大きな仕事があるから休みたくない思いはすごく納得感がありました。
後輩の成長が嬉しいとか、後輩の変化が嬉しい気持ちもよくわかったし、一緒に仕事をしている仲間が発展的ではない理由でいなくなりそうな悔しさも納得です。
先輩の苦労や先輩の寂しさ、選択の意味も考えさせられました。
お仕事小説としてはとても良かったので、秋川先生の本はまた読みたい気持ちになったので
そう言う意味では満足度が高い作品でした。