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北海道日本酒
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北海道のお酒と言えば、ビールやウイスキーの印象が強いかもしれません。
北海道は冷涼で澄みきった空気と、清冽な雪解け水に恵まれた、日本酒造りの好適地でもあり、広い大地の各地で12の清酒蔵が地域の風土を活かした日本酒を造っています。
ここでは、そんな北海道の日本酒について紹介します。
北海道の日本酒は、米の旨味を活かした純米酒が魅力
北海道は、広い大地と豊かな水源を活かした大規模な米作りが盛んで、同じく米処として知られる新潟県と、毎年のように米の収穫量No.1の座を争っています。
量だけでなく、品質や安全性にも定評がある北海道の米。その魅力を最大限に引き出そうとするためか、北海道の日本酒は純米酒の比率が高いのが特徴です。
北海道の日本酒を支える、北海道生まれの酒造好適米
北海道には、日本酒造りに適した「酒造好適米」として「吟風(ぎんぷう)」「彗星(すいせい)」「きたしずく」の3品種が栽培されています。
いずれも北海道の農家や酒造関係者が、試行錯誤を重ねて開発したもので、それぞれ異なる個性で北海道の日本酒造りを支えています。
【吟風(ぎんぷう)】
2000年に開発された、北海道産酒造好適米の先駆けにして代表格です。米の中心にある、麹菌の繁殖に適した「心白(しんぱく)」が大きく、はっきりしているのが特徴で、芳醇な日本酒が期待できます。
【彗星(すいせい)】
2006年に誕生した品種で、大粒で収穫効率の高さが特徴。タンパク質の含有率が低く、スッキリした淡麗な味わいの日本酒造りに適しています。
【きたしずく】
2014年に開発された品種で、寒さに強く、安定した生産が可能なことから、酒造好適米のさらなる普及への期待が高まっています。心白が大きいうえに雑味が少なく、やわらかい飲み口の日本酒を生み出します。
北海道の日本酒、人気銘柄
〇酒処・伊丹の銘酒を受け継いだ北海道の酒
【男山(おとこやま)】
「男山」は、もともと兵庫・伊丹の蔵元・木綿屋(もめんや)が造る日本酒で、江戸時代には歌舞伎や浮世絵にも登場するほどの人気銘柄でした。
明治20年(1887年)に北海道・旭川に創業した山崎酒造は、よりよい日本酒を造ろうと、昭和43年(1968年)に木綿屋から「男山」を継承。後に社名も銘柄に揃えて改名しました。
江戸時代から続く伝統の酒造りと、北海道の自然の恵みが融合した「男山」は、日本酒として初めてモンドセレクション金賞に輝くなど、北海道を代表する銘柄として、北の大地に根ざしています。
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〇その名のとおりの並ぶものなき銘柄
【国士無双(こくしむそう)】
「国士無双」を造る髙砂酒造は、冷涼な空気と大雪山の雪解け水に恵まれ、かつては“北の灘”と呼ばれたほどの酒処・旭川を代表する蔵元です。
明治32年(1899年)の創業以来、地元に根ざした日本酒造りを続けてきましたが、昭和50年(1975年)に誕生した「国士無双」によって、全国区の存在に。
「国士無双」とは、中国史における「漢」の時代の英雄で、「天下に双つとない」とないと讃えられた英雄・韓信(かんしん)の異名。インパクトのある銘柄名のとおり、淡麗辛口ブームを先駆けた日本酒として、独特の存在感を発揮しています。
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〇豊かな海産物とともにたのしみたい増毛の地酒
【国稀(くにまれ)】
「国稀」は、まだ北海道の日本酒が本土産に頼っていた明治15年(1882年)、いち早く道内での酒造りに挑戦した国稀酒造の代表銘柄です。
当初の銘柄名は「国の誉(くにのほまれ)」でしたが、日露戦争の英雄として知られる乃木希典陸軍大将にちなんで改名。「希」をそのまま使うのを遠慮して「稀」の字を用い、「国に稀なよいお酒」との意味も込めたと伝えられています。
江戸末期からニシン漁で栄えた増毛(ましけ)の地にふさわしい、海の幸を引き立てる淡麗辛口の「国稀」は、増毛の地酒として地域の人々に愛され続けています。
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