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今、注目されている「経営分析5つのキーワード」①

1.PBR(株価純資産倍率)とは何か?

(1)用語の説明
PBR(Price Book-value Ratio)は、株価純資産倍率の略で、企業の株価と純資産の比率を示す指標です。
PBRは、株価を1株当たり純資産(BPS:Book-value Per Share)で割って求められ、単位は「倍」です。
PBRは、株価が割安か割高か、妥当性を判断する目安として用いられます。
PBRが1倍の場合、株価と会社の資産価値は変わらないため、株価が適正価格と見なされます。
一般的に数値が高いほど割高、低いほど割安と判断されます。
 
【PBRの計算方法】
①株価を1株当たり純資産(BPS)で割る
②例えば、株価が2,000円で1株当たり純資産が2,000円の場合、PBR は1倍となります。
③株価が2,000円で、1株当たり純資産が1,000円の場合、PBR は2倍となります。
PBRが1倍を割れているということは、以下の意味があります。
・株価が割安と判断される
・すぐに会社を解散して資産を株主に分配した方が良い
・その会社の事業に成長する余地がもはやない
・現経営陣には事業を成長させる力がないと投資家が判断している
・上場失格企業としてリストアップされることもある
 
(2)注目されている背景
PBRが注目されている背景には、2023年3月末に東京証券取引所からPBR
の改善要請が出されたことが挙げられます。
この要請を受けて、企業の評価指標として改めてPBRが注目を集めていま
す。

(3)留意ポイント
PBRは、ROE(自己資本利益率)×PER(株価収益率)で表されます。
PBRを向上させるためには、ROEが10%以上は必要だと言われています。
 
PERとは、「Price Earnings Ratio」の略で、「株価収益率」と表されます。
株価がEPS (1株当たり純利益)の何倍の価値になっているかを示すものです。
現在の株価が、その企業の利益と比べて割高か割安かを判断するのに使われる指標です。
PERは、株価÷EPSの計算式で求められます。
例えば、ある会社の株価が2,000円でEPSが200円なら、PERは2,000円÷200円=10倍となります。
この会社の株価が4,000円になった場合、PERは4,000円÷200円=20倍です。
一般的に、上場企業のPERは15倍が適正価格と判断されており、15倍未満の場合は割安、15倍以上の場合は割高だと考えられています。

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