『TEX』感想文
……私はこの文章を書くのが怖いです。なぜなら、このあふれ出す感情を私の作文能力がうまくキャッチできるか分からないから。もしかしたらこれからここに私がお見せするのは感想文ではなくグチャグチャの吐物に等しい、目も当てられない何かかもしれない。しかしそれでも私は書きたい、だから書かせてください。この『TEX』という暴力的なまでに魅力的な写真集の感想文を……!!
※この先は写真集『TEX』及び10月12日開催の「話す、松永天馬~第三十一夜:話す、コスプレ~」のネタバレを含みます。ご注意ください。
1.表紙/裏表紙
表紙。見る者の目をぐっと引き付ける深紅をバックに、乗馬鞭を手にこちらに視線を送る天馬さん。私はこの天馬さんに「スーツ+コルセット」という新しい扉を開かれました。コルセットってロリータ服に合わせるイメージだったけどこういう男性のがっつりフォーマルな服装にも合うんだなと。私もスーツ風のセットアップ買ったらやってみたいなと思いました。
そしてこちらの写真集、表紙と裏表紙の対比がとても素晴らしいんですよね……。表紙では乗馬鞭を片手にこちらに冷たい視線を送っている天馬さんだけど(さながら金持ちの家に雇われたメッチャ厳しい家庭教師のよう)(変な例えしてすみません)裏表紙を見るとその後ろ手に一輪の薔薇を持っていることがわかるんですよネ!!!この二面性の表現、あまりにも素敵すぎる。トークイベントで満面の笑みでこの表紙と裏表紙の良さについて語る天馬さんを見て「ハイハイハイ私も大好きです!!!!」って思ってました。そして裏表紙を見てもう一つ思ったことがあるの。ボブカットのカールが綺麗。憧れのカールしてる。
2.レッド
(ここからはお写真の背景色を勝手にタイトルにしています。)
ついに始まりました写真集本編。最初は表紙と同じお姿。やっぱり天馬さんはスーツがめちゃくちゃ似合う人だなということを再確認いたしました。そしてここでとても刺さったのはお口で手袋外してるショット……。トークイベントでスクリーンにこのお写真が出たときはもう、客席で声にならない声を出してしまいました。別に肌がすごく見えているとかじゃないのにどうしてこんなにもセクシーなの……!?お口から上はカットされているのでその表情を窺い知ることは出来ないのですが、恍惚とした表情が見えるようで……。「見えない」ことにより掻き立てられる想像力、これが「隠す」というエロスか……とかそんな方向に勝手に思考が膨らんでいきます。
そしてさっき「最初は表紙と同じお姿」と書きましたがこちら途中から「隠す」ではなく「見せる」エロスに変貌するんですよね……!最初にシャツガーターのショットを見たときは大変驚きました。そして私はこの写真集でシャツガーターの存在を知りました。つくづくフェティシズムの世界は果てしなく広く、奥深く、そして罪深いなあと……。ガーターで少し締め付けられて大腿がむにゅってなってるの、とてもセクシーなんだけど見てはいけないものを見ているようで毎回一瞬目を逸らしてしまう…!!
3.ピンク
うさ耳!メイク!ピンクのスーツ!赤いハイヒール!お祭りの会場はここですか?バニーガールアーミーでうさ耳をつけていらっしゃるのはMVやライブで拝見していたのでうさ耳のイメージ自体はあったけど、同じうさ耳でもこんなに違った表現になるんだなあ!私は椅子で足を組んでお口を少し開けているショットが特に好きです。本気で驚いたときに勝手に開くお口ではなく、表情を作るために意図して開けているお口。その表情から伺い知ることのできる余裕、それが見た目とマリアージュして醸し出す、レッドのお写真が持つそれとはまた異なった「強者感」。たまらんです。そして私は男性の履くハイヒールがとても好きなんです。天馬さんのキスマーク/唇のMVもとても素敵だなあと思って拝見しております。このハイヒールもおいしくてたまらない。
4.グレー
……………これはあかんでしょ……これはダメです、刺さりすぎます、心に深く突き刺さって抜けないの、血が出ているの。傷害罪よ、逮捕よ逮捕。普段眼鏡の人の突然の裸眼は破壊力高いって。そして普段前髪下ろしてる人のおでこ出しも破壊力高いって。普段髪の毛が品行方正な方の毛先遊ばせは破壊力高いって。でもそういうの大好きもっとやって!!!!そして私はこのグレーのお写真たちに「人の言葉を封じるもの」への新しい扉をブチ開けられてしまいましたとさ。めでたしめでたし。特に3枚目のショットが大好きです。金属の口枷を付けられてお行儀よく椅子に座ってこちらを見ている天馬さん。これね、もしも口枷がついていなければただ「かっこいい表情だな」で終わると思うんです、もちろんそれだけでもおいしい、とてもおいしい、私大好きです。でもねでもね、このお写真では口枷がついていて、それにより下唇がむにっと引き下げられていて、それによりちらりと歯が見えている。隙ができているんです、表情に。そしてその隙によりこのお写真には「恍惚」とか「心酔」とか「服従」のニュアンスが付与されていると思うんです、が、これってあまりにもあまりにもセクシーすぎやしませんか???????え??????セクシーすぎません??????白黒写真であり色という情報がいないので余計に表情が際立っているように感じられ、そこも非常にgoooooooodです。そしてこのお方はお顔の造形が本当に素晴らしいな……というもう何度目か分からない再確認をいたしました。
そしてこのグレーお写真たち、鬚の剃り跡がよく見えるのですが、それによりレッドやピンクのお写真が帯びているのとはまた違う「男性的なセクシーさ」を帯びているように感じます。これもまた良い。あとこの口枷、お耳のあたりからチェーンが下がっているのがピアスみたいに見えてそれも大変セクシーです。大好き。とても大好き。
5.イエロー
普段眼鏡の人の突然の裸眼は破壊力高(ry。私はこのお写真により「飄々としていて軽薄そうなんだけどその心中には底のない冷酷さを秘めている組織の中で2番目ぐらいに強いヴィラン」への扉が開かれました。新しい扉開かれてばっかじゃねえか。私は今、とても風通しの良い人間です。(上記のイメージはトークイベントで天馬さんとMOIRAさんが語っていたこのショットの天馬さんの設定?を大まかに言語化した(つもりの)ものです。)
私が特に好きなのは横顔のショット!!!天馬さんのこの「眼差し」に強く心を惹きつけられました。強い決意を胸に秘めて明日を見つめているときのような、凛とした眼差し……。私は天馬さんの目がとても好きなのですが、また一つ「好きな天馬さんの目コレクション」が増えました。そしてこのお写真はアップで肩幅の広さが強調されていますしジャケットの胸を大胆に開いていて、そのジャケットを開く手も大きい。グレーのお写真よりもさらに天馬さんの「男性的」な一面が強調されているお写真だなと思います。非常に、刺さります。
そして私は男女問わず「片耳だけに大きな耳飾りをつけている」というスタイルが好きなのですが、こちらのイエローのお写真たち、それを堪能できるものになっておりまして、たいへん、美味でございます。そしてこの目尻に赤が入ったメイクも大変セクシーで素敵です……。そしてこのイエローのお写真たち、鎖骨が大変よい……。今まで鎖骨とかあんまり興味なかったんですけど、このお写真で鎖骨の扉も開かれたような気がします。
6.ブルー
刺さる、こちらもめちゃくちゃ刺さる。あまりにも刺さったので写真集の特典はDを選択致しました。元々ハーネスは好きだったのですが、「スーツ+ハーネス」がこんなにも良いものだというのは知らなかった。また開かれる新しい扉……。そしてこの髪型、片側が大胆にかき上げられていて普段は隠れているツーブロックとお耳がよく見えるのです……!「普段隠れていることの多い部分を見せてもらえてありがたい」の気持ちと「天馬さんの髪型ってツーブロックになってるな~と思ってたけどそういう感じのツーブロックになってたのか~また一つあなたのことを知ることができてとてもうれしいです」の気持ち。
ブルーのお写真たち、メイクがとても好きなのです。下瞼全体に赤いアイシャドウが入っていると思うのですが、この赤色により目が潤んでいるように見えて、このお写真全体が纏っているマゾヒスティックな雰囲気がより強まり、この「期待」を含んだ眼差しがより生々しいものになっていると感じるんです。メイクって本当にすごいなと思います。
この中で特に好きなのは座って後ろに手をついて足を開いているショット。「これから行われるすべてを受け入れます」という「服従」の表情の隙間から顔を出す一抹の「挑発」。心がかき乱されます。大変素敵です。
7.番外編「特典D」
特典はDを選択いたしました。事前にサイズの説明はあったものの「写真六つ切り」のサイズ感が自分の中で正しくイメージできていなかったために実物を手に取った瞬間は思わず「でっか!!!!」と言ってしまいました。もっとちっちゃいサイズだと思っていたのです。(私が想像していたサイズはいわゆる「写真八つ切り」のサイズだったということを後から調べて知りました。)
この足を組んで見下ろされているような構図やこちらを見下すような視線の送り方がとてもツボです。こちらは「挑発」の表情が強く出ているように感じます。写真集本編の中のようなマゾヒスティックな雰囲気は少し薄くなっていて、形勢逆転した世界線なのかな?とか想像しちゃったりする。
8.最後に
『TEX』という写真集。私の「こういうの好き」がたくさん詰まった一冊であり、新しい扉を容赦なく開けてくる一冊でもありました。こんなにも素敵なものをこの世に生み出してくださってありがとうございます。心より感謝申し上げます。人生ってこういう夢みたいなことが起こるからやめられないです。つくづくそう思います。そしてMOIRAさんと天馬さんの作り出す素敵な世界をもっともっと見てみたいです!この度はこのような素晴らしい企画を本当にありがとうございました!!
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