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ホスピタリティーのポイント(後編) 対談者:リゾートレストランCasita オーナー 高橋 滋 様

皆さまこんにちは!ヒューマングループnote編集担当 朝永です(^-^)

今回のヒューマントークは、先週お送りしたリゾートレストランCasitaのオーナー高橋様との対談の後編をお送りいたします♪

前編では、Casita創業時の高橋様の想いやホスピタリティーのあるサービスを提供するためのスタッフへの教育など様々なお話をお伺いしました。

まだ前編を読んでいない!または読み返したい!という方はぜひ下記のリンクからご覧ください▼

それでは早速、後編をご覧ください!

※対談の本文は、2009年12月にヒューマンニュースレターに掲載したトークを当時の文章で掲載いたします。


ホスピタリティーのポイント

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<ヒューマンニュースレターVOL.36(2009年12月発行)より転載>

リゾートレストランCasita オーナー 高橋 滋 様
ヒューマングループ 代表取締役 内海 和憲

内海リ:私どもヒューマングループもちょうど今転換期にきてまして、若手スタッフを積極的に採用してきたので、平均年齢がここ数年で若返りました。スタッフも20代30代40代50代とバランスよく在籍しており、その中でも20代の若いスタッフは入社したときからお客様を見送るなどホスピタリティーは当たりまえにしているのですが、教育業であり、サービス業でもあるので、ホスピタリティーの線引きが難しいような感じを受けることがあります。そういった部分に関して何かアドバイスをいただけますか?

高橋:教育業の皆さんがホスピタリティーを前面に出すには、やっぱり前後のケアだと思うんですね。時間中は厳しくていいと思うんです。前後をきちっとポイントを持って相手と接すれば伝わるんですよ。僕が心がけているのは、厳しい講演会をしたときほど、懇親会の席では、すべてのお客様にきちんと乾杯して、すべての方にきちんと両手で握手して、100度のお辞儀をするように心がけたりしています。年齢関係なくですね。

内海リ:自動車学校の場合、最短でも二週間は必ず毎日来ていただく、時間数にするとマンツーマンで乗車する時間が最低31時間あるんですけれども、それだけの時間接しているのであれば、1時間2時間ものすごく厳しいことを言っても、本当はリカバーできるはずなんです。感情の部分であれば。でもやはり最後卒業されるときのアンケートでこの人が嫌だったというのがでることがあるんですね。

高橋:小中学校は義務教育ですから、厳しくてもいいと思うんですね。だけどドライビングスクールってのは義務教育じゃないし、小学校は出ていないと困るけど、免許がないと困るわけでもない。でもお客様は任意で選んできてくださってお金を払ってくれるわけですから、卒業した人がやっぱりお金払って学校行くっていうことはこういうことなんだ、あの学校出てすごく勉強になったんだよなって、そういう風に感じていただければいいんじゃないかと思います。古い歴史のある業界であればあるほど、柔らかい頭で、レストランで、もし内海さんが良いサービスを受けたと思ったらいい訳せずにその部分を落とし込めばいいわけです。多くの経営者が、すべての人に対してできないと勘違いされますが、全然そういった心配は必要ないです。すべての人にする必要はないんです。

今日のスペシャルは明日のスタンダード。僕の好きな言葉ですけれども、カシータはそれでやっています。今日はあの人にしかできない。でもそれをするとその人がすごく喜ばれますから、それを見たスタッフは、お客様はこんなことで喜ぶんだ、だったら明日は2組のお客様にしてみよう、ひと月後には5組のお客様にしてみようよ。3年後にはほとんどの人にできるかもしれない。そうやってスキルアップしていけばいいんだと思いますね。

内海リ:カシータさんや、リッツカールトンさんもそうなんですが、お客様の情報の共有というのを短時間で密にされているように感じますが、その秘訣は何かありますか?

高橋:顧客情報の共有というのは究極のホスピタリティー、これに尽きるんです。多くの企業はチームを組んでやってますから、そのチームが誰が行っても同じテイストでできるってことはすごく大事なんですね。そのためには絶対にシステムが必要ですね。僕はオートバイの卸販売をしているときに、全国のオートバイ屋さんと取引させていただいてました。すると全国のオートバイ屋さんから電話がかかってくるんですね。するとぱっとそのオートバイ屋さんの情報が分かるととても便利じゃないですか。スタッフが変わってもいつも同じテイストで対応ができる、そういうシステムをつくりたいと思って作ったわけです。そのシステムをカシータにも導入したんです。

レストラン業界にこのシステムを持ち込んだのは僕が日本で初めてだったと思います。顧客情報を共有するってのが究極のサービス業の基本なんです。
僕は、お客様のポイントが分かるのですが、まずはポイントから入るんです。例えばカシータで言えば、お客様の名前を呼ぶ、とにかく基本的なウェーターのスキルとしてお客様の名前を呼ぶ。8年間言い続けてきてそれは伝説になりましたが、これがカシータでのポイントなんです。料理が少しくらい味が濃い、薄い、おいしい、まずいは個人の味覚の差がありますが、レストラン行っても名前を呼んでくれるレストランはなかったんです。だからそこのポイントをついたら、お客様はあれ?すごいな。って思いますよ。

内海リ:自動車学校に来る高校生の男の子の場合、今まで○○君ってしか呼ばれたことがないんですが、自動車学校では「○○さん、今日も頑張ってください」というんですね。○○さんと呼ばれただけでも大人になった気がするって言って、すごく喜ばれますね。高校生のほうが感受性が強いというか、ちょっとしたことで、とても喜んでくださいます。

高橋:それがポイントですよね。高校行けば呼び捨てされてね、自動車学校行くと同じ学校がついてもサン呼ばわりされてね。そういうところですね。

内海リ:担当する指導員が、初めて生徒さんと顔合わせするときには、名刺をお渡しするのですが、生徒さんは、名刺をもらうのが生まれて初めてという方ばかりなんですね。だから「初めて名刺をもらった!大人になった感じで嬉しい・・・」などと言われたりします。大人への第一歩を自動車学校でご一緒させていただけるのは非常に光栄なことなので、心に残るようなサービスをご提供できればと思っています。


高橋 滋氏 プロフィール
1952年愛知県生まれ。オートバイ輸入販売会社を設立後、究極のリゾートと賞賛するアマンリゾーツに出会い、質の高いサービスとホスピタリティーに感銘を受け、2001年、東京六本木にリゾートレストランCasita(カシータ)を開業。
客としての豊富な体験をベースにした独自の経営手法により話題のレストランと注目を浴びる。
著書「I am a man.」
  「サービスの合言葉 お客様に真剣ですか?」

▼Casita Restaurants HP


朝永のつぶやき

最後まで読んでいただきありがとうございます!ここからは担当が今回のトークを読んだ感想をまとめたプチコーナーです(^o^)/

今回の対談では、自動車学校でホスピタリティーなサービスをするにはどのようなことができるのか、高橋様が導入された顧客情報の共有システムについてお伺いしました。

私はトークを読みながら、自分が自動車学校に通っていた時のことを思い出していました!

ヒューマンスクール早岐の卒業生なので、私も指導員の方から名刺を頂いたのですが、高校生で今まで名刺をもらったことがなかったのでとても驚いたことを今でも覚えています(*^-^*)

このような細やかな心遣いがホスピタリティーだったんだと今回のトークを読んで実感しました♪

今年ももうすぐ高校生のお客様が入校される季節がやってきますので、お客様に他の自動車学校とは違うホスピタリティーなサービスを実感していただけたらと思います!

それでは今回はこの辺で!また次回お会いしましょう♪

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