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エッチと価値観

※多少過激な表現や下ネタを含みます。ご注意ください。

〜23歳の3月30日〜


 下心野郎がついに最高のエッチをした。今までの行いが悪すぎたのかもしれない。やっとこさ相手を意識したエッチをしたんだと思う。今回は23になってようやく人に優しくすることを覚えたイタイおっさんのおはなし。

 都内も本格的な暖かさを見せてきた。穏やかな小春日のこの日。誰がやっても同じ仕事をちゃかちゃか片付ける。職場を出たのか15:00くらいだったかな。そのままの足取りで都内へ。着くものの、特にやることはない。予定もない。

 思いついたのは懐かしの風俗だった。

 久しぶりにルナちゃんに会うことに。彼女との最後は悲惨だった。ホテルに入ったのに、仕事の電話対応に追われて何も出来ず、会話して解散。最近はお金も無く、出勤も合わずだったので、久しぶりの今日こそ楽しもうと思った。


 ホテルに入り、予め買っておいたコーヒーを入れる。いつもより多めに砂糖を入れてあげる。お嬢様は甘党ということを覚えている。そのため、この日のコーヒーは美味しいとお墨付きをもらった。そこから話したことはさした内容ではなかったが、専属の美容師の男の人がカッコいいだとか、バイトのお客さんが自分に好意がある?だとか、男の話題がいつもより多かった。向こうから話を出してくるが、そんなことでいちいち嫉妬も詮索もしない。たぶん昔は違ったけど。ここ最近は気持ちに余裕が生まれている。一つは嬢へのガチ恋感情が薄れてきてるから。そのためか、ベッドに入った時に告げられた、

「今日は生理。」

というセリフも、あ、そうなんだね。くらいにしか受け止めなかった。風俗だから別にそれでいい。本番があること自体おかしいからね。でもこれ、今までアリだったから普通はガッカリする場面だと思う。

 だがしかし、この日の僕は動じない。

 僕は無理をしない。向こうが望まないならしなければいい話。ただ、せっかく来てくれたんだ。できることをしていたし、自分が気持ちよくなることは後回しにしていた。もはや勉強のための風俗である。ベッドに入るまで1時間もかけて、そのあとも時間をかけた。ダサいけど、当時の大人の余裕。 

 ぶっちゃけお金を払うことでしか相手にされない悲しい男性だけど。

 その世界の中でもイキリ、余裕をぶちかましていた。

 暇を持て余した大人の遊び。

 余裕のプレイを続けていると、彼女から本音が漏れた。


ルナ「‥やばいエッチしたい。」


 ヒトシの頭の中でファンファーレが流れた。勝利という言葉が適切なのか?暇な女子大生風に言えば優勝、か。その後、彼女の言葉をもう一度確認する。


ルナ「終わりかけの方だから、たぶん大丈夫かもしれない。」


 ということで、その準備にとりかかる。ベッドの上にタオルを敷いておく。経験したことのない興奮と達成感を味わっていた。

 やってることは最低だけど。


 これまで無理させてたこともあったので、この日は終始向こうの身体をいたわった。とにかく、自分を後回しにした。痛いと言えばすぐやめよう。そう決めていた。そこで思ったのは、相手を考えると、相手が楽しんでくれる。楽しんで乗り気になればなるほど、こちらも嬉しい。だから最終的には楽しみながら2回。充実感ってこういうことなんだなぁとか呑気に考えてた。

 お金を払うことで得た経験なのだけど。


 ホテルを出てからは、駅まで手を繋いで帰った。嬢との関係でそういうことができることに達成感を感じていた。

 お金は正義。その中でもお客さんとしては他の人より大事にされているなぁ、とは感じられた。


 23:30

 地元駅についた僕。実はこの次にちよちゃんとのダーツが待っていた。こんな遅くからスタートするとは思わなかったが、行ける時に行っておく。彼女とのダーツは明朝4:00まで続いた。

 ちなみにダーツ台の前で2人でいちゃついてたように見えたらしく、マスターに怒られた。勝負の世界は厳しい。


 その後、電車で帰れない僕に気を遣って2人でカラオケに泊まった。男女のこういうシチュエーションって興奮するよね。まぁ、なんもなかったんだけど。これは僕がちよちゃんを大事にしてる証なんだと思う。または、賢者タイムで頭が冴えてたのだろう。

 どちらにせよ、手を出さないことは今後の2人の関係に重要なことだ。一線を超えてしまうと、関係が切れてしまうことをナンパで学んでいたから。

 この興奮と賢者タイムの揺れが、一日を濃くしてくれた。


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ナンパをした記録8

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