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ラウンジ②
前回の記事↓
初回レクチャー
初回レクチャーは自分を知るだった。やることはラウンジの基本的説明と身体計測。オシャレリビングのオシャレなウッドテーブルに入会したての男女3人が向かい合って座る。僕を含めて参加したのは男2人、そこに女性1人。20代前半という感じだった。女性新参参加者もいることに素直に驚く(後から知るが、ラウンジは男女比半々くらいで、男女の出会いの場にもなっていたようだ)。
レクチャー開始までまだ15分ほどある。3人ともお互いが参加者だろうなぁと思いながらもスマホを弄ったり、配布された資料に目を通したりしていた。
流石に15分沈黙は気まずくて耐えられないので、僕は2人に声をかける。「どうも。参加者ですか?」とかそんな感じ。特に難しい返事もなく、他愛無い会話を繰り広げ、いまかいまかと講師の登場を待っていた。そして、その時はくる。
「ヤッホ!おまたせ」
現れたのはフランクな茶髪、雰囲気イケてる女性。30手前ほどの年齢で僕らとも近い。この人こそ、今回の先生である。
そしてガムをくちゃくちゃしてた。
講師紹介① YUMI
「アタシがYUMIよろしくね。」
ラウンジは全ての先生がローマ字表記である。だからユミではないYUMIなのだ。遊び慣れてる感に、初対面でも臆することなくフランクに話すとこといい、自信といい、名前のローマ字、それとガムのくちゃくちゃ、もう何につけてもふりきれてた。正直初対面でガムクチャクチャしてる人は(先生という立場に限らず)対人に難アリだと思うんだけど、ラウンジだから許される。もうここでは先生は絶対。カッコいいと思ったらそれが正解なのだ。僕は絶対しないけど。
YUMI、さっそく僕らの自己紹介をさせて、語りかける。「君たちは今後どうなりたい?」
各々、痩せたい、カッコよくなりたい、と語る中僕だけ正直に彼女が欲しいです。と伝えた。
「じゃあ。彼女作るならカッコよくならなきゃね。ここでは私たちがサポートするから。」
「今日はまず、身体計測して、何キロ痩せたらいいとか目標決めたり、Afterのための Before写真撮ったりするから。」
ここまでラウンジの異様さを際立たせて書いてはいたが、やってることは面倒見のいいジム。そこは割と良かったと評価してる。そこから、いつかかっこよくなるための写真を撮って、自分のポートフォリオに貼り付け目標設定をした。
YUMIは本職メイクアシスタント兼スタイリストのようで、ちょいちょい、「アタシが〜(芸能人)のメイクをした時はね」という自分語りが入ってくる。最終的には、まぁアタシはプロだからね!と付け加えることで話をまとめていた。僕らはひたすら、へぇ〜、えぇ〜、スゴいっすね!を繰り返していた。餅つきの要領で自分語りを織り交ぜながら、ラウンジの説明を一通り終わらせるYUMI。最後までガムはくちゃくちゃしてた。もう味してないだろそれ。だが、それがカッコいい。
「今日から君らは変われるから、これを持って帰ってね。すごい使いやすいクラッチバッグだから。かっこいいよ。」
そう言ってYUMIは3人にクラッチバッグを手渡した。どうやら入会特典をこのタイミングでもらえるようだ。
見るとデカデカと真ん中に「change」と印字されていた。
これで都内歩くのはダサいと今は思う。けど、YUMIの
「クラッチバッグとか普段使いしやすいし、これカッコいいよね?!ここ限定だよ?」
に圧倒されて、なんだかそう思えてきた。
参加したもう1人の男の子はすぐ袋から取り出し、荷物をそのクラッチバッグに詰め直していた程だった。
ちなみに僕は、家で大切に開けてから使いますと伝えた。5年たった今でもまだ封をきっていないが。
クチャラーYUMIが次のレクチャーの案内をしてくれてこの日は終了。駅までは参加してくれた2人と一緒に雑談して帰った。2人ともなんか興奮してた。それ見たら僕もすごいことしてるのかもしれないと思えてきた。なんか僕すごいとこにいるのかもしれない!という気持ち突き動かされて、また通うことになる。
次回記事↓
「ラウンジ③」
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