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謝罪はスピード重視だよねっていう話
社会人だとか、上下のある人間関係(親子、PTA、町内会等)において、挨拶と謝罪が大事だっていうのはみんなが知っていることかもしれない。
特に、トラブルが起きたときの謝罪スキルのうち、最も重要なパラメーターは間違いなくスピードだなと思った話をするよ。
■事例1
会社のある部門で、とある数字を親会社に報告したところ、親会社が持っている数字と一致しない、ということがあった。すぐさま原因を問いただされ、調べたところ、原因は「委託業者の誤報告」だった。報告した部署の担当者は、「委託業者の誤報告で、正しい数字はこれです。親会社の数字と一致します」とメールし、親会社は大激怒した。
これ、なんで親会社が大激怒したのか分かるだろうか。
この場合、本来すべきメールの返信は、「委託業者の報告を確認せず報告してしまい、申し訳ございません。どのように対処するか、ただいま上司と相談しております。対処法が決まりましたら、すぐにご報告申し上げます。」だったのである。
私はすぐ分かった。謝罪スキルのレベル78だからね。すぐに謝罪しなかったことで親会社の怒りを買ったのである。
この件、私はCCに入れられており、つまり傍観していたものの、この場合のCCの意味は、「お前の部署はこんな数字の管理さえできんのかゴルァ」である。怖い。
■事例2
私は部内への周知・広報を担当しているのだが、先日、その周知・広報が宛先漏れしていたせいで業務が滞った、お前の部署はどう責任を取るつもりだ、というクレームの電話があった。
メーラーを確認したところ、宛先は適切で、宛先漏れしているという事実は無かった。完全なイチャモンだったわけである。それをクレーマーに伝えても、「そんなわけない!」と怒鳴りつけてくるばかりで、一向に話を聞こうとしない。事実を受け止めてもらえないため、該当の周知・広報メールをその人にも転送すると伝えて、電話を打ち切った。
当然、転送メールによって、その人にも「宛先漏れというのは事実誤認だった」というのが伝わるはずである。そうしたら次に来るのは、「事実誤認でした、申し訳ございません。課内で確認を怠っておりました。お忙しい中、ご対応くださいまして誠にありがとうございました」とかのはずである。
が、届いたメールは「転送メール確認しました。こっちはこっちで何とかします」のみだったのである。
本当に腑に落ちない!!!一方的に言いがかりをつけられ、謝罪もなく、心がモヤモヤする!!!
というわけで、私は自分の上司と、相手の上司を宛先にして、「<ご相談>こういうことがありました。これからも業務で関わることがあると思いますが、モヤモヤして快く対応できそうにありません。 上司さんならこういうとき、どうされますか。お忙しいところ恐縮ですが、ご助言・ご指導賜ることができましたら幸いでございます」とメールしたのだった。
もちろん相手の上司からは、「把握していなかった、これから話を聞いてみる」と若干焦り気味の返信があった。なぜなら、私の上司のほうが、相手の上司より階級が上なので、相手の上司(課長)からすると部長に言いつけられたことになるからだと思う。まあ計算のうちだけどね。
ここでポイントは、上司に怒りをぶつけないことである。大事なのは、「困惑していることを伝えること」と、「困惑に対して助言してほしいと伝えること」。
この件も、相手が電話でさっさと謝罪しておけば、あるいは転送メールを読んだときに簡単な謝罪メールを送っておけば、上司の印象を害することもなかったわけである。
■謝罪を恐れるな
事例1も事例2も、どちらもメールで無心で謝罪しておけば済む話だ。別にPCの前で歯を剥き出しにして唸りながらの謝罪であっても、相手に見えるわけではない。CCが大ボリュームだったとしても、目の前にいない人間はただの文字列に過ぎない。
メールでの謝罪なんて、文字として残りこそすれ、直接目の前の相手に謝罪したり、記者会見なんかでカメラが回っているときに頭を下げるのとは、レベルが違う。
しかし、そんな簡単な謝罪さえ、できなかったり、そのタイミングを逃してしまったりすると、大炎上に発展してしまうわけである。
謝罪でとにかく大事なのは、即座にレスポンスすること。とにかくタイミングを逃さずさっさと謝罪しろ。メールで済んだらラッキー。相手はどうせ1年経ったら忘れてるんだから、恐れることなく、文字面だけでもとっとと謝っちゃおう。